[県議会開会] 迅速なコロナ対策望む
( 6/18 付 )

 鹿児島県議会6月定例会がきょう開会する。
 最重要課題は新型コロナウイルス対策である。高齢者向けのワクチン接種は本格化してきたが、一般向けはこれからだ。県内の感染状況はやや落ち着いてきたものの警戒基準はステージ3(感染者急増)が続く。
 コロナ禍による経営や雇用の悪化は、飲食店や観光業を中心に多種多様な業種に広がり、対策は待ったなしだ。迅速に支援が行えるよう、前向きな論戦を期待したい。
 2021年度一般会計補正予算案は新型コロナ対策関連で60億2800万円を計上した。ワクチンの大規模接種会場の開設や医師派遣の経費のほか、売り上げが落ち込んだ事業者の支援、宿泊施設の感染防止対策、生活困窮者の自立支援などを盛り込んだ。
 65歳以上のワクチン接種は比較的順調に進んでいるとみられる。一方、職場接種は、1000人程度に同じ会場で2回接種する国の基準を満たせないことや医師らの確保の難しさなどから、踏み切れない企業が多い。
 県が開設する鹿児島市と鹿屋市の大規模接種会場は65歳以上の予約率が伸び悩み、空きがある場合は64歳以下の飲食店や交通従事者などにも対象を拡大する。市町村との連携など、希望する全ての人に一日も早く接種できる態勢づくりについて論議を深めてほしい。
 コロナの影響で売り上げが半減した事業者への一時支援金は業種を問わず最大30万円を給付する。営業時間短縮の要請を受けた一部地域の店舗だけでなく、県内全域の事業者の事業継続を図るため、県議会が求めていた。
 20年に県内で休廃業・解散した企業は456件で前年比27%の増。経営者の高齢化などにコロナによる経済停滞が追い打ちをかけた形だ。影響は長期化しており、さらに深刻になっている懸念もある。コロナ後も見据え、企業や地場産業支援の議論が必要だ。
 生活困窮者への支援は、3カ月で最大30万円の給付だが、緊急小口資金などを上限まで借りた世帯が対象である。こうした制度で困っている人に支援は十分行き届くのか。議員は地域の声を丁寧にすくい上げてもらいたい。
 県政の懸案はほかにも山積する。
 新総合体育館整備は需要予測調査結果が示された段階だ。規模や機能も論点になろう。九州電力川内原発の運転延長に関して九電は「延長の可否を判断するための特別点検を検討したい」と表明した。専門委員会メンバーの構成見直しを含め、塩田康一知事の見解をただしてほしい。
 西之表市馬毛島への米軍機訓練移転計画について塩田知事は、慎重な発言を続けている。議論を喚起するためにも、安全保障に関する自らの考えを県民に示すべきである。