[台風シーズン] コロナ、熱中症に備えを
( 8/6 付 )

 鹿児島県内はきょうから週明けにかけて台風9、10号の影響を受ける恐れが出てきた。強風や高波、大雨への警戒が必要だ。
 過去30年間の統計によると、台風が発生、接近、上陸した数はいずれも8、9月が多く、これから本格的な台風シーズンを迎える。
 特に鹿児島県には1951年以降、全国最多の41個の台風が上陸している。進路予報など気象情報をチェックするとともに、あらゆる事態を想定して早めの備えを心掛けたい。
 十分な対策が求められるのが、新型コロナウイルス感染防止と熱中症予防である。
 昨年9月上旬、県内全域を暴風域に巻き込んだ台風10号では、県内23市町の100避難所が満員になった。定員を超えて住民を受け入れた自治体があれば、別の避難所に移ってもらった自治体もあり、判断が分かれた。
 避難所の「3密」は感染リスクを高めるが、強い風雨の中で移動するのは危険が伴う。満員になるのを避けるには、避難者数を大まかでも見積もっておくことが欠かせないだろう。
 先日大雨に見舞われた薩摩川内市などは避難所の場所や混雑状況をスマートフォンなどで確認できるシステムを導入している。あらかじめ操作方法を確認しスムーズな避難に役立てたい。
 避難所用の段ボールベッドや間仕切りを備蓄している自治体が増えている。各自治体は快適に過ごせる環境の確保へ態勢を整えてほしい。
 昨年の台風10号では南薩や離島を中心に600棟以上の住家が被害を受けたほか、最大26万戸余りが停電した。停電すればエアコンが使えなくなる。他県では台風で停電し熱中症が多発、3人が亡くなった例もある。
 もし停電したら、風通しのよい日陰の部屋などで過ごし、こまめな水分補給が大切だ。自宅にこだわらず涼しい場所に移ることも予防につながる。
 台風の接近が予想されたら、貴重品など非常時に持ち出す物や飲料水、懐中電灯などを用意したい。情報収集や連絡の手段を確保するためにスマートフォンや予備バッテリーを充電しておけば安心だろう。
 自宅周辺の危険も点検したい。急傾斜地や河川の近くでは特に早めに避難することが肝心である。また、瓦のずれやひび割れはないか。鉢植えなどは室内に入れ、窓ガラスが割れる危険に備えて飛散防止のフィルムやテープを貼るのも有効だ。
 最優先すべきことはいかに命を守るかに尽きる。災害時に市区町村が出す避難勧告が廃止になり、避難指示に一本化された。避難指示発令時の避難場所や避難方法などを家族で話し合い、近くに支援が必要な人はいないかなど前もって把握しておきたい。