[学ぼうSDGs] 子どもにも大切な課題
( 9/15 付 )

 貧困の撲滅や教育の保障、気候変動対策など17の目標を定めた国連の「持続可能な開発目標」(SDGs)は、未来を生きる子どもたちにとっても重要な内容だ。
 鹿児島県内でも関心を持って活動に取り組んだり、夏休みの自由研究のテーマに取り上げたりした小中高生もいるだろう。
 SDGsが目指す社会を考えることは、今、身近な地域や地球上で何が問題になっているのかを理解することにつながる。課題を知り、自分にできることから取り組んでみよう。
 SDGsは2015年の国連サミットで採択された国際目標だ。30年までに達成することを目指し、「誰一人取り残さない」を理念にする。国内でも賛同・参加する自治体や企業が、年々増加している。
 子どもたちの間でも認知度は上がっている。昨年12月から今年1月にかけて、子ども新聞や子ども向けの紙面をつくる全国21の新聞社が合同で行った小学生アンケートによると、SDGsを「知っている」という回答は48.5%に上った。
 17の目標の中では、「海の豊かさを守ろう」や「安全な水とトイレを世界中に」などに興味を持っている人が多かった。身近な環境への関心が高いことがうかがえる。実際に、海岸清掃などのボランティアに参加したり、エコバッグを活用したりと、行動に移す姿が見られるのは頼もしい。
 さらに一歩進んで、「貧困をなくそう」や「ジェンダー平等を実現しよう」など、ほかの目標についても学んでみてはどうだろう。世界の貧困の要因である飢餓問題の根底には、地球温暖化やジェンダー格差があるなど、一見別々に見えても、すべてのテーマが関連しているからだ。
 国連児童基金(ユニセフ)によると世界で1日約200円未満の「極度の貧困」の中で生活する子どもは約3億8500万人に上る。その親たちの中には生きる糧を得るために違法と知りながら密猟や森林伐採で生計を立てる人もいる。自立できる生活の仕組みを考えることが、貧困をなくすと同時に環境保護にもつながるというわけだ。
 また、アジア・アフリカでは「水くみ」が女性の仕事となっている地域も多い。地球温暖化による気候変動で干ばつが起これば真っ先に影響を受け、女性たちはより遠くまで水をくみに行かなければならなくなる。さまざまな課題を一体的に考えて、解決策を導く必要がある。
 私たちの行動次第で人類と地球の将来は変わる。子どもたちには多くの事象に興味を持ち、社会をよくするための行動力を身に付けてほしい。SDGsの視点で世界に目を向け、大人と子どもが手を携えたい。