[立民結党1年] 支持率の低迷どう克服
( 9/17 付 )

 旧立憲民主、旧国民民主両党などが合流し、立憲民主党が発足して1年がたった。所属国会議員は衆参で150人超に上り、野党第1党として一定の成果を上げたのは確かだろう。
 次期衆院選では単独過半数の獲得を目標に掲げる。だが、国民の支持が広がりを欠くのは否めない。個々の政策だけでなく、どんな日本社会を目指すのか明確に示さなければならない。
 枝野幸男代表は「次期衆院選で政権の選択肢になるという合流の目標は1年で到達できた」と胸を張る。だが、現実は厳しい。
 共同通信社の世論調査では昨年9月の結党当初、支持率は7.0%だった。菅義偉首相が退陣意向を表明した今月初めには12.3%と上向いてはいるが、46.0%の自民党に大きく水をあけられている。国民は政権の選択肢たり得ないと考えているのではないか。
 民主党政権時代、米軍普天間飛行場移設問題で迷走し、消費税増税問題では党内抗争に明け暮れた。その印象が染みついているのも一因だろう。
 新型コロナ対策などでは政府を批判、追及し、さまざまな政策課題にも対案を示してきた。だが、有権者の理解が得られていないのが現状だ。まずは発信力の強化など克服すべき課題を洗い出すべきである。
 枝野代表は、政府の新型コロナ対策の遅れなどを厳しく批判した結果、「菅政権を事実上退陣に追い込んだ」と強調する。ただ、衆院選で議席を伸ばすには「敵失頼り」ではなく、説得力のある政策を打ち出せるかどうかが鍵を握っていると言える。
 衆院選に向けて市民グループの仲介で共産、社民、れいわ新選組の野党3党との共通政策に合意した。消費税減税や最低賃金引き上げ、原発のない脱炭素社会の追求、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設中止などを盛り込んだ。
 また、政権交代が実現した場合に直ちに取り組む政権公約も発表した。新型コロナ対策として30兆円規模の補正予算の編成、森友・加計学園や桜を見る会問題の真相解明、選択的夫婦別姓制度の早期実現など自公政権で実現できていない課題を列挙した。
 こうした矢継ぎ早の発表は、自民党が総裁選で国民の注目を集める中で埋没する危機感の表れにほかなるまい。実現は可能なのか。国民の疑問を払拭(ふっしょく)する丁寧な説明が欠かせない。
 立民鹿児島県連は先月末、ようやく発足した。衆院選では県内4選挙区に野党候補が1人ずつ立候補を予定し、野党が一枚岩になれるのか試される。
 共通政策のほか、川内原発や馬毛島など身近なテーマも多い。鹿児島の将来像をどう描き、取り組むのか。立候補予定者は与党候補との対立軸となる政策を練り上げてもらいたい。