[衆院選] きょう投票、主権者として重い選択
( 10/31 付 )

 衆院選はきょう投開票される。「1強」が続いた自民党政治、新型コロナ対策や経済政策を主な争点に論戦が繰り広げられた。
 安全保障やエネルギー政策、地方創生、憲法改正といった課題も山積している。有権者は選挙の主役であることを自覚し、1票を投じてほしい。
 問われたのは9年近く続いた安倍、菅両政権と、これを引き継ぐ岸田政権の政治姿勢や鹿児島県内の諸課題だ。
 森友、加計学園や桜を見る会、元法相の買収事件などについて、いずれも説明不足が指摘された。選挙戦を通じて政治への信頼を取り戻す道筋は見えただろうか。
 与野党ともコロナ後の経済対策を中心に訴えてきた。自民党は成長と分配の「新しい資本主義」を主張。一方、野党の多くは現金給付や消費税減税・廃止を掲げた。財源も論じたかを見極める必要がある。
 県内4選挙区には計10人が立候補した。川内原発の運転延長や、西之表市馬毛島への米軍空母艦載機陸上離着陸訓練(FCLP)移転と自衛隊基地整備計画といった問題が控えている。
 医療体制の整備、雇用の改善、農林漁業や観光振興は急ぎ進めなければならない。地域交通網の維持、整備も図る必要がある。教育や福祉の充実は必須だ。人口減少は各地で続いている。
 こうした課題に各候補者や政党は有権者が納得できる施策を打ち出せたのか。投票先を決める基準になるはずだ。
 南日本新聞社と学生団体「学生投票率100%をめざす会」が、18~29歳を対象に今月中旬実施した合同アンケートによると、「興味のある政策」ではコロナ対策が最も関心が高かった。
 大学生は長くオンライン授業を強いられ、アルバイトも減っている。現金給付の他に、「高等教育の無償化」「奨学金制度」などの若者向けの施策を要望する意見も多かった。
 「政治に求めること」は、ジェンダー(社会的性差)や世代間平等、格差是正を求める声が目立った。「女性も働きやすい社会を」「貧困問題の解決」に加え「昔の考えを捨てる」といった未来志向を望む声も多数あった。これらを政治に届けなければならない。
 気掛かりは若い世代、特に18、19歳の投票率が下がっていることだ。
 選挙権年齢を「20歳以上」から「18歳以上」に引き下げた改正公選法が2016年に施行され、直後の参院選で18、19歳の投票率は20代を大きく上回った。だが、17年衆院選、19年参院選ともに下がり続けている。
 自分が共感できる候補者、政党を選ぶことが主権者としての第一歩となる。将来の日本、鹿児島の担い手として投票所に足を運んでほしい。