[立民代表選] 野党共闘まず検証を
( 11/20 付 )

 立憲民主党の代表選がきのう告示され、4氏が立候補した。
 衆院選敗北で引責辞任した枝野幸男前代表の後継選びである。党勢回復に加え、共産党などとの野党共闘の在り方が焦点となる。
 与党の対立軸としての存在意義が問われている。目指す野党像、将来の政権の在り方を徹底的に論じなければならない。
 立民は衆院選で289ある小選挙区のうち213選挙区で、共産や国民民主党などの4野党と候補者を一本化し、与党系の候補と対決した。
 だが、獲得議席は公示前の110から減らして96にとどまった。選挙区の当選者は公示前より増えたものの、党勢を表す比例代表の不振が響いた。国政を任せるだけの能力や魅力がないと国民が判断したのだろう。
 まずは衆院選の厳しい検証が不可欠だ。
 共産を含めて1対1の構図をつくるという選挙戦術と、具体的な政権の枠組みについての説明が混在し、有権者の理解を得られなかったと言える。
 それでも来夏の参院選で反転攻勢を目指すため、参院議員からは共産との選挙協力を継続すべきだとの意見は根強い。
 一方で、党内では「左派色が濃くなりすぎた。野合批判で無党派層が逃げた」と見直しを訴えるベテラン議員もいる。最大の支援組織、連合は共産との共闘に批判的だ。
 代表選では共闘の在り方について突っ込んだ議論は避けて通れない。たとえ共闘するにしても、どんな政権の枠組みを目指すのかが本質であるべきだ。
 共同通信社が10、11の両日行った世論調査で、ふさわしい新代表は誰か尋ねたところ、「分からない・無回答」が最多の59.4%だった。国民の関心が低いままでは、いくら顔を代えても党勢回復は望めない。
 党運営では、創立者の枝野氏ら一部の幹部で決める場面も少なくなかった。「枝野一存」の体質から脱却し、地方組織を強化しながら政策力を磨いていく地道な作業が求められる。
 衆院選で議席を伸ばした日本維新の会と国民民主党は関係を強化している。政府提出法案への対応を巡り、双方が歩調を合わせるケースが増えれば、国会運営は完全に与党ペースになりかねない。
 4氏は30日の投開票に向け、実現可能な政策を競い、国民から幅広い支持を得られる野党第1党の姿を示してもらいたい。