[立民新代表泉氏] 先頭に立ち信頼回復を
( 12/1 付 )

 立憲民主党の代表選はきのう投開票が行われ、決選投票の結果、泉健太政調会長を新代表に選んだ。
 衆院選の敗北で引責辞任した枝野幸男前代表の後任となる。参院選が来年夏に迫る中、共産党などとの野党共闘の在り方など課題は山積する。政権と対峙(たいじ)できる野党第1党としての再生へ、取り組みは待ったなしだ。
 政権批判の受け皿として国民に認められる存在となれるのか。泉新代表は先頭に立って、信頼と党勢の回復に努めなければならない。
 代表選は泉氏と、逢坂誠二元首相補佐官、小川淳也元総務政務官、西村智奈美元厚生労働副大臣の3氏が争った。衆院選で共産党などと候補者の一本化を図った野党共闘の是非や参院選に向けた党の再建策などで論戦が交わされた。
 焦点の共産を含めた野党共闘では、4氏とも継続を唱えた。
 共同通信社が47都道府県連の幹部に行った聞き取り調査では、来夏の参院選改選1人区について、30人が共産党を含めて野党候補を「一本化すべきだ」と回答。地方組織でも共闘継続を支持する意見が多いことが分かった。
 一方、共産などとの共通政策を作ることには10人が反対。24人が無回答などで、対応を決めかねる現状も浮かぶ。
 衆院選の共闘では、有権者への説明不足も指摘された。どの政党と連携するにしても、まずは党としての政策力と組織力を磨くことが先である。地方議員を増やし、強固な地方組織をつくり上げることも必要だ。その上で、連携の中身を丁寧に示すべきだろう。
 立民は安倍-菅政権の「負の遺産」を追及しながら、衆院選の公約では新型コロナウイルス対策で巨額の財政支出を伴う「分配」を与党と競った。消費税の5%への時限的減税なども主張。「財源なき大盤振る舞い」が有権者に不信感を与えた点は否めない。
 代表選の論戦で小川氏が「消費税も逃げることなく正面から議論する」など、次世代を意識した適正な課税の在り方を考える必要性を主張した点は重要だ。国民の負担増となる政策も逃げずに提示してほしい。
 泉氏は代表選を通じて、「国民に『批判ばかりの政党』と思われてしまった」として、政策立案型政党の機能強化を訴えた。
 立民の主張のなかには、多様性の尊重や環境問題など、国民に関心の高いテーマも多い。泉氏は「国民の目線で国民中心の政治をしていく」と述べている。外交や安全保障も含めた日本の将来像を示し、人口減少と少子高齢化社会に立ち向かう骨太の政策立案へ、党を主導する力量が問われる。
 代表選をともに戦った3氏を含めて一致団結し、党の再出発へ総合力を発揮することを望みたい。