[参院選・きょう投票日] 貴重な声を響かせたい
( 7/10 付 )

 参院選は、きょう投票日を迎える。
 選挙区と、全国単位の比例代表を合わせた125議席に対し、計545人が立候補している。鹿児島選挙区は改選1議席を現職、新人の計5人で争う。
 新型コロナウイルスの感染者は再び増加に転じ、ロシアのウクライナ侵攻は終わりが見えない。内外情勢がかつてなく不安定な状況下での選挙である。若者をはじめとする有権者は、国の将来を託す1票を投じてほしい。
 2016年に18歳選挙権がスタートして5度目の国政選挙だ。10代の政治参加はなかなか進まず、投票率は伸び悩む。前回19年の参院選鹿児島選挙区は18、19歳の4人に3人が棄権した。
 鹿児島県選挙管理委員会は今回、若者が政治に声を上げる大切さを訴えようと啓発ポスターを作った。キャッチフレーズは「その声、響かせろ。」。
 特設サイトでは同タイトルの動画も視聴できる。ラップ調で「どうせ声は届かない」と嘆く若者に、「それなら選挙に行くのはどうだ」「遠慮はNOだ」と返す。一人でも多く、投票所に足を運ぶ意義が伝わったろうか。
 とはいえ、候補者や政党をどう選べばいいのか。悩む若者は多いだろう。
 そんな時は、自分の「夢」を思い浮かべてみてはどうか。
 公示日以降、本紙は10、20代が何を基準に投票するのか、思いを連載してきた。和泊町の高校生は、県外に進学しても将来は大好きな島に戻って貢献したい、と語り、政治家に「離島の課題に目を向けて」と注文した。
 教師志望の鹿屋市の大学生は「教え子には戦争に行ってほしくないし日本は戦争に加担してはいけない」として、「平和憲法」の大事さに触れた。いずれ子どもがほしいと考え始めた鹿児島市の27歳は「働きながら育てられる環境の充実」を求めた。
 それぞれが描く道に、責任を持って取り組んでくれそうな投票先を選ぶのも一つの方法だろう。
 防衛、社会保障、脱炭素と論点は多岐にわたるが、各党の公約に目をこらせば聞こえのいい内容も少なくない。財源の手当てはどうするのか。そういった視点でのチェックも欠かせない。
 日本が抱える多くの困難の元は、人口減少・少子化にある。およそ30年後は現役世代1.2人で高齢者1人を支える「肩車型社会」とされる。今の若者たちは年金が目減りする上、お年寄りの医療や介護を支え、親世代の借金返済も担わなければならない。
 参院選の後は、衆院解散・総選挙がなければ、今後3年間、国政選挙で私たちが意思表示をする機会はない。
 今こそ、一人一人の貴重な声を政治に響かせたい。