[政務活動費] 透明性の向上に努めよ
( 8/18 付 )

 公金支出のあり方に有権者は厳しい目を向けている。さらに透明性の向上に取り組むべきだ。

 共同通信が実施した政務活動費に関するアンケートによると、全国の主要99議会のうち48議会が昨年9月以降に、支出ルールの見直しなど制度改正に踏み切った。

 政活費は調査研究などに必要な経費として支給される。しばしば使途の不透明さが問題になり「第2の報酬」との批判は根強い。

 昨年、富山市議会など全国の議会で不正の発覚が相次ぎ、地方議会への不信感に拍車がかかることになった。

 市民の批判を踏まえ、議会側が襟をただすのは当然だ。だが取り組みには温度差がある。自浄能力が問われよう。

 政活費改革のうち最も多かったのは、使途基準などを定めた運用指針の改正で、36議会に上っている。不正が横行したのは指針の甘さやあいまいさが一因とされたためだ。

 青森市は切手や金券類の購入を、京都市は自宅兼事務所の賃借料の支出をそれぞれ禁止した。前橋市は領収書がなくても、ガソリン代や携帯電話代などとして月計1万円を受け取れる制度を廃止した。

 一方、領収書のネット公開は新たに8議会が開始し15議会に倍増した。有識者が使途をチェックする第三者機関は4議会が新設し、計17議会に増えた。

 政活費の透明化は全国的な流れといえる。今後も議会改革の機運を高め、ルールの強化に取り組んでもらいたい。

 こうした中、運用指針の見直しに向け鹿児島県議会や鹿児島市議会の動きが鈍いのは気にかかる。

 ただ市議会は領収書のネット公開を6月末から実施しており、一歩前進している。だが県議会はこれにも後ろ向きだ。ネット公開を求める陳情は継続審査中で、議会事務局での閲覧に限られる。

 県議会の政活費支出で裏付けが不透明とされるのが、ガソリン代など交通費の定額支給だ。領収書なしで1日最高5400円を受け取れる仕組みで、16年度は約2850万円が支出された。

 地方自治法は、政活費の具体的な運用方法の決定を各議会に委ねている。

 必要経費なら、領収書など各種書類を公開し、きちんと請求すればいい。その原資は税金であり、疑念を持たれてはならない。

 政活費を使った調査を通じ、議会の活性化や質の向上を目指すことは必要だ。各議会は市民感覚に照らして、使途や効果を常に点検することが欠かせない。