2022/01/26 本紙掲載 
南日本小学生プログラミング大会
【 協  賛 】
豊かなアイデアと技術 未来をつくるプログラミング

 鹿児島県内の小学生がプログラミングのアイデアや技術を競う南日本小学生プログラミング大会(南日本新聞社主催、鹿児島信用金庫、南日本情報処理センター協賛)が昨年12月11日、鹿児島市の南日本新聞会館みなみホールであった。プログラミング教育が小学校で必修化された2020年度に始まり、本年度で2回目。事前審査で選ばれた3~6年生12組が「みんなのみらい」をテーマに制作したゲームやアプリを発表した。最優秀賞に輝いたプログラミング教室「IT Kids LaB」の小田原叶和さん(鹿児島大付属小5年)と入賞者を紹介する。

■ 全国大会 ■
 2021年度全国選抜小学生プログラミング大会は、3月6日()午前10時から午後5時30分までオンラインで開催され、全国927の応募作品から、小田原叶和さんがグランプリを受賞しました。都道府県代表のプレゼンテーションは公式サイト(https://zsjk.jp/)内の特設コーナーでライブ配信しています。

■プログラミングって何?

 コンピューターにやってほしいことを、コンピューターが分かる言語で組み立てること。暮らしの中で使うスマートフォン、タブレット、パソコン、テレビゲームなどは、プログラミングによって動いている。プログラミングに必要とされる論理的な思考力や表現力を教育に取り込むため、プログラミング教育が2020年度から小学校で必修化された。


 最優秀賞 

「アミと一緒に!     
     未来へつむぐ大島紬」

IT Kids LaB(鹿児島大付属小5年)

小田原 叶和おだはら とわ さん

 リュウキュウアカショウビンのキャラクター・アミが大島紬の工程やその魅力を紹介し、織りや着せ替え体験ができるソフトを発表。学習の成果を利用して大島紬の魅力を分かりやすく表現した点が評価された。お気に入りの「龍郷柄」の紬姿で登壇し「紬は軽くて着やすかった。最優秀と聞いてびっくり」と笑顔で答えた。
 4年の社会科で鹿児島の伝統工芸品を学んだ際、大島紬に興味を持ち、紹介するプログラムを思い立った。前回大会終了後、紬の工程を見学したり、奄美で聞き取りしたりして1年かけ制作。デジタル織機で織る様子を表現するのに苦労しただけに「作品づくりに関わった多くの皆さんにいい報告ができた」。全国大会に向けて「上位を狙うとともに、他県の参加者に大島紬の良さを知ってもらう機会にしたい」と抱負を述べた。


 特別賞 鹿児島信用金庫賞

「方言ほんやく機」

いちき串木野市川上小5年
川上もじょかガールズ

藤井 優衣ふじい ゆい さん  税所 美響さいしょ みき さん

 昨年4月に福岡から転校してきた藤井さんが、鹿児島弁を分かるようにと、翻訳プログラム作りを企画。身近な課題解決にプログラムを活用した点が評価された。人工知能(AI)は鹿児島弁を知らないため、言葉を入力しては修正する作業の繰り返し。「途中でAIを変更したりして大変だった」と振り返る。「今回のノウハウを使い、世界中がつながるよう英語の翻訳ソフトにも挑戦したい」と目標を語った。


 特別賞 南日本情報処理センター賞

「鹿児島の未来をまわせ!   
      『かごポリー』」

IT Kids LaB(鹿児島大付属小4年)

安部 日理あべ ひさと さん

 大好きなボードゲーム「モノポリー」をアレンジ。マス目を鹿児島の観光地、コマを郷土の偉人に置き換え、鹿児島について楽しみながら学べるゲームソフトを発表した。収益をプログラムに自動計算させるといった、高い技術力などが評価された。将来の夢はゲームのプログラマーになることで「夢に一歩近づけた」と手応え。2年連続の特別賞に「うれしい限り」と笑顔を見せつつも「来年こそ最優秀賞を取る」と早くも次を見据えた。


 団体賞

いちき串木野市 川上小
 全校児童24人の小規模校。表現力を養おうと2019年度からICT(情報通信技術)教育に力を入れ、2年連続の団体賞受賞。プログラミングを通じて身近な問題解決を図るほか、校長室前のパソコンに児童が作ったソフトを自由に触れられるコーナーを設けるなど、プログラミングに親しめる環境を整える。郷土芸能「川上踊」を題材にしたソフトを発表した5年の内田あかりさんは「日頃の成果が評価され、うれしい」と喜んだ。


■ 総 評 ■

 本大会の最終審査にノミネートされた優秀賞12作品は、いずれも素晴らしく、懸命に自分の作品を紹介する姿にほほ笑み、そして感動を覚えました。入選12作品と惜しくも賞に入らなかった多くの作品についても、「みんなのみらい」を明るく、楽しいものにしたいという思いが伝わってくるものばかりでした。皆の努力に拍手を送ります。
 「ワクワク」しながら、「何しようか、この問題をどんなプログラムで解決しようか」と考えて、「うまくできるかな」と、「ドキドキ」しながら、「こんなプログラムでいい?もっとよくするには?」と作って、そして、完成したら、自分も使う人も、みんなを明るい笑顔にして、気分は「ルンルン」に。本大会でもそんな作品がたくさん見受けられました。
 大事なことは、プログラミングを生活や社会のために役立てるという〝発想〟です。何のために、誰のために、どんな問題をプログラミングで解決していこうとしているのか、そのために、どう〝表現〟するか、実現のための〝技術〟をどう高めていくのか、先生方や家族、友人らと語らいながら、来年度の本大会に、またすてきな作品を応募してください。

鹿児島県総合教育センター
情報教育研修課 課長
木原 敏行きはら としゆき