薩摩琵琶「本物の音色を」 鹿児島大院生2人、製作・弾奏に奮闘

(2020/02/11 22:00)
製作した薩摩琵琶を掲げる惠谷林太郎さん(左)と石山裕輝さん=鹿児島市中央公民館
 薩摩琵琶の製作に取り組む鹿児島大学の大学院生2人が、奏者に挑戦している。マニュアルのない演奏技法や独特の音楽世界に戸惑いながらも弾奏会(演奏会)にデビュー。実際に弾いて耳を養い、“本物の音色”を響かせようと日々奮闘している。
 2年の惠谷(えや)林太郎さん(25)と1年の石山裕輝さん(23)。県指定伝統的工芸品・薩摩琵琶の県内製作は、技術者が2012年に亡くなって途絶えた。弾奏家らが16年、復活を目指して研究会を立ち上げ、鹿大教育学部3年(当時)で木材加工を専攻していた惠谷さんらに依頼した。
 惠谷さんは弾奏家と音響調整などを続け、約半年で1作目を完成させた。石山さんも途中から加わり、製作に励んでいたが、2人とも弾いた経験がないため本来の音色をなかなか再現できず、行き詰まった。
 そこで2人は昨年5月、県内に多くの教え子がいる弾奏家の上川路直光さん(43)=鹿児島市原良3丁目=に弟子入り。曲の口頭伝承や、島津日新公忠良の影響を受けた独特の世界観に苦戦しつつも、「魂で奏でる楽器。気持ちが入っていないと上手にならない」と猛練習を重ねてきた。
 上川路さんの熱心な指導もあり、半年後の11月、同市の弾奏大会でそろってデビュー。力強いばちさばきを披露した。「胴内の空洞をもっと彫り込んだ方が良い音が出る」といった具合に、奏者として気付いたことを製作に生かしている。
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