テークアウト増 梅雨シーズン 食中毒にご用心

「温度管理し、早く食べて」
(2020/05/28 07:00)
細菌が増えないよう保冷剤などを使い温度管理に注意を
 奄美地方が梅雨入りするなど、気温と湿度が上がるこれからのシーズンは、細菌による食中毒に注意が必要だ。今年は新型コロナウイルス感染の拡大防止のために営業の自粛や縮小を余儀なくされ、テークアウトやデリバリーを始めた飲食店が多い。持ち帰りに適した衛生管理に不慣れな業者もいるかもしれない。提供者、消費者とも食品の温度管理に気を付け、早めに食べるよう心がけたい。

 「テークアウトは店で提供するのに比べて調理してから食べるまでの時間が長い。ここに食中毒のリスクが潜んでいる」と県生活衛生課の篠崎陽二食品衛生専門監は話す。
細菌が付かないよう調理器具は清潔に保とう

 高温多湿になると、下痢や腹痛などを引き起こすサルモネラ属菌やカンピロバクターなど細菌による食中毒が増える。

 細菌の増殖に適した温度は20~50度。ご飯やおかずを温かいまま容器に入れてふたをすると、繁殖しやすい温度帯に長時間保たれてしまう。調理後は65度以上で保管するか、一気に冷まして、増殖しやすい温度帯を避ける工夫がいるという。

 篠崎食品衛生専門監は「温かいまま提供する際は調理から2時間以内に食べるよう伝えてほしい」と注意する。出来たてを提供する持ち帰り弁当店が消費期限を設けるなどして、早く食べるように呼び掛けるのには、食中毒防止の意味合いがあるそうだ。

 そもそも、仕出しや駅弁などの弁当は調理後すぐに食べられるか分からない。提供する業者は、調理後の食品を30分以内に20度以下か、60分以内に10度以下に冷ますという国のマニュアルに沿った製造が求められる。

 食中毒対策の基本は「増やさない」「やっつける」「付けない」の3点。温度管理をして「増やさない」ほか、十分に加熱して「やっつける」のも大事だ。調理器具などを清潔にし、調理済みの食品が調理前の生肉に触れて汚染されないよう、詰め合わせの場所を設けるなどの「付けない」対策も必要という。

 「消費者は購入した食品を持ち帰る間の温度管理に気を付けてほしい」と篠崎食品衛生専門監。帰宅してすぐに食べないときは冷蔵庫で保管する。食べきれなかった残りを次の食事にまわすのにも気を付けたい。「怪しいと思ったら捨ててほしい」と注意する。