「ラブホ」「秘湯」…特集次々 月刊誌、街ネタ発信40年

TJカゴシマ「みんなをわくわくさせたい」
(2020/06/01 08:20)
40年発行を続けている「TJカゴシマ」。右下が創刊号、中央はカフェを特集した最新号
最新号を手にする「TJカゴシマ」の阪口俊英編集長
 月刊タウン情報誌「TJカゴシマ」が5月、創刊40年を迎えた。1980(昭和55)年に発刊した「月刊かごしま タウン情報誌」から通巻481号。鹿児島のタウン誌の草分けとして、飲食店やイベント情報を中心に豊富な街ネタを発信し続けている。

 発行する斯文堂(鹿児島市)によると、72年創刊の雑誌「ぴあ」(休刊)の成功を受け、70年代後半から全国各県でタウン誌の創刊が相次いだ。「TJ」は現在と同じB5判サイズでスタート。まだコンビニエンスストアはなく、書店を中心に1千部発行したが、創刊から数年はなかなか売れず、広告も集まらなかった。

 転機となったのが、学生アルバイトの発案による特集記事。口コミ情報を元に、県警の交通取り締まり箇所を地図にして掲載し、大きな反響を呼んだ。さらに「ラブホテル」や「秘湯」の特集で部数が伸び、広告も増えていったという。

 98年4月号から「TJカゴシマ」の誌名に変更。毎月19日に3万6200部発行し、カフェやラーメン、夏のレジャーなど毎月特集を組んでいる。膨大な取材データの蓄積が強みといい、コロナ禍の下で5月に発行した6月号でもカフェを特集し、テークアウト情報を加えた。

 編集長の阪口俊英さん(49)は「広告主導のように誤解されがちだが、飲食店の掲載ひとつとっても、部員が足を運んで下調べし、編集部で決めている。毎月200~300通届く読者のはがきも重要な情報源」という。

 創刊2年目から携わってきた内野俊之専務(63)は「企画立案を自由にやってきたのが長く続いている理由だろう。みんなをわくわくさせたいという理念で、読者もスタッフも喜べる雑誌を作っていきたい」と話した。