霧島登山シーズン「3密」回避を 警察・消防、体調管理も呼び掛け

(2020/06/06 22:00)
ミヤマキリシマが咲き始めたえびの高原の「つつじが丘」。新型コロナウイルス対策を促す注意書きが所々に掲示されている=えびの市
 登山シーズンを迎え、ミヤマキリシマが見頃となる韓国岳など霧島連山への登山者増加が予想される。遭難救助を担う警察や消防は、新型コロナウイルス感染予防に力を入れるとともに、登山者に入山前の体調管理や登山中の「3密」対策を呼び掛けている。

 えびの署(えびの市)は、遭難者に発熱の症状が見られる場合、感染防止用の防護服で全身を覆う。隙間をガムテープでふさぐため、着用に10分以上かかる。林田啓行副署長は「遭難者にコロナ疑いがあれば救助が遅れる。熱中症など署員の体調も心配」と話し、救助に向かう署員を増やすことも検討している。
感染症対策用の防護服。新型コロナウイルス感染疑いの遭難があれば、着用を余儀なくされる=えびの署

 霧島市消防局も感染が疑われる登山者を運ぶ際、通常の感染防御衣に加え、耳まで覆う使い捨てのキャップやフェースシールドを着用し、飛沫(ひまつ)感染防止を徹底する。警防課救急救助係の徳田陽介さんは「人との間隔を空けて登ったり、対面で話すことを避けたりと、日常生活で気を付けていることを山でも意識してほしい」と呼び掛ける。

 えびの市は、非接触型の体温計2台を登山口近くの施設に備える予定だったが、品薄の状況が続き、確保できていない。観光商工課の平野裕子課長補佐は「入山前に検温してもらいたかったのだが。コロナ対策は登山者自身に委ねるしかない」と話す。

 まずは遭難しないようにすることが肝要だ。林田副署長は遭難しやすい条件に、「体調管理の怠り、装備品の不備、気象情報の未確認」を挙げる。

 えびのエコミュージアムセンターの渡邊健自然解説員は「霧島連山は韓国岳登山から高原散策までコースも難易度も多様。体調と相談し、少しでも不安があれば無理せず、計画の変更や断念を考えてほしい」と登山の基本の徹底を訴える。