妻が残した南方の植物 ゲットウ開花待つ 出水・松下さん宅

(2020/06/27 20:00)
白とピンクが鮮やかなつぼみを付けたゲットウ=出水市高尾野町下高尾野
 出水市高尾野町下高尾野の無職松下岩彦さん(83)宅の庭で、南西諸島などに自生するゲットウがつぼみを次々と付けている。亡き妻の求めで、栽培に挑戦して10年。「つぼみが数多くできたのは初めて。出水でここまで育つとは」と、開花を楽しみにしている。

 松下さんは2010年、家族で沖縄を訪問。うるま市の親戚宅でゲットウの花に見とれた妻タミさんが「育てたい」と株分けしてもらった。南の植物のため、雪や霜に弱い。北薩の冬を越せるよう、松下さんが屋根を取り付け、成長を見守ってきた。

 タミさんは花を見ることなく、5年前に亡くなった。株は間もなく、つぼみを付けるように。昨年はつぼみの房は五つに増え、今年は20房以上はできそう。松下さんは「妻が生きていたら喜んだろう。仏壇に供えたい」と手入れに励む。