コロナ 鹿児島市 新たに9人感染確認、県内計21人に 12人目勤務先・天文館ショーパブでクラスター

(2020/07/03 06:30)
新型コロナウイルスのクラスター発生について説明する森博幸市長=鹿児島市役所
新型コロナウイルスのクラスター発生について説明する森博幸市長=鹿児島市役所
 鹿児島市は2日、1日に新型コロナウイルスの感染が確認された、12人目の40代女性の同僚9人に対するPCR検査を行った結果、濃厚接触者の男性7人が陽性だったと発表、同女性を含む8人のクラスター(感染者集団)発生と判断した。新型コロナのクラスター発生は県内初。女性と同居する家族の40代男性も陽性だった。集団への感染経路は判明していない。

 鹿児島市ではこのほか、新たに40代女性の感染が判明。県内で確認された感染者数は21人、同市では14人になった。

 市は女性の職場を同市天文館にあるショーパブ「NEW おだまLee男爵」と公表。会見した森博幸市長は「不特定多数と関わる職場であることから、注意喚起を促すことも考慮した」と店名を明かした理由を説明した。

 また、市は厚生労働省に対し、感染経路の特定や分析を行うクラスター対策班の鹿児島入りを県を通じて要請した。

 陽性7人の内訳は20代2人、30代2人、40代3人で、県内の感染症指定医療機関に入院した。5人に発熱などの症状があり、2人に自覚症状はない。全員同市内の1人暮らしで県外には行っていないという。市は今後男性らに行動歴や接触者の聞き取りを行う。接触者と判断された同僚と知人の2人の検査結果は陰性だった。

 ショーパブのホームページなどによると、県の休業要請を受けて4月24日から営業を自粛し、5月22日に再開した。発症した40代女性が勤務した6月27日は県内外から30~40人の来客があったという。客の名簿はなく、市は女性が発症した27日を起点に2週間さかのぼった13日から、最後に営業した29日までに来店した客に対して帰国者・接触者相談センターへの連絡を呼び掛けている。

 市は40代女性の行動歴を追加公表。女性は13日以降27日まで勤務し、接客時にマスクは着用していなかった。通勤は自家用車だった。現在、体温は37.3度で嗅覚障害が残っている。同居する40代男性は感染症指定医療機関に入院し、発熱の症状がある。

鹿児島市、来店客に相談呼び掛け

 鹿児島市のショーパブ「NEW おだまLee男爵」で働く8人が新型コロナウイルスに集団感染したことを受け、同市は6月13日~29日に同店を訪れた客らに、鹿児島市の帰国者・接触者相談センターへの連絡を呼び掛けている。同センター=099(216)1517。相談時間は午前8時半~午後5時15分。

 センターに相談し必要があればPCR検査する。同市は「個人情報は厳守する」と約束している。同市は「不特定多数の客がおり、感染の可能性がある」として店名を公表した。店側も客への感染を案じて了承したという。
 
集団感染以外の陽性は40代女性

 鹿児島市で2日、新型コロナウイルスの感染が確認された40代女性について、市はショーパブでのクラスターとは関連がないとしている。

 市によると、女性は6月30日に37.8度の発熱、せき、たん、喉の痛みが現れた。7月1日も症状が続いたため同日午後、医療機関を受診してPCR検査し、2日に陽性が判明。県内の感染症指定医療機関に入院した。

 6月26~28日に県外から来た友人と会い、食事などを共にしていた。県外に戻った友人も発熱しているが、新型コロナウイルスに感染しているかは分かっていないという。

 3日以降、市は女性の接触者や行動歴について聞き取りを進める。

【クラスター】
 小規模な集団感染や、それによってできた感染者の集団を意味する。新型コロナウイルスは、一部の人から複数に感染して拡大する恐れがある。クラスターが次のクラスターを生み出すという感染の連鎖が各地で起きると、感染者が爆発的に増えるため、政府はクラスターの発生防止が極めて重要と位置づけている。