天文館、クラスターに衝撃 「鳥肌立つ」「また人の動き止まる」 店主ら存続に危機感

(2020/07/03 09:15)
 鹿児島市天文館で新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生したと判断された2日、関係者に衝撃が広がった。「また人の動きが止まる」。飲み屋などではすぐに予約のキャンセルが入った。店主らのショックは大きく、店の存続に危機感を募らせた。

 2日夕、クラスターが起きたショーパブ「NEW おだまLee男爵」が入るビル前には報道陣が集まり、物々しい雰囲気に包まれた。ビル管理担当者も駆け付け、消毒の手配など対応に追われた。

 「誰もが知る有名店。ショックが大きい」。近くの居酒屋店長は驚きを隠せない。国の緊急事態宣言解除後、6月末ごろから団体客が戻りつつあったという。「今回の発生がキャンセルにつながるかもしれないと思うと、鳥肌が立つ。厳しい状態になるだろう」

 ナイトクラブなどを営む男性も「客足が6割程度戻り、ようやく落ち着いてきたところだったのに」と声を落とす。「資金繰りを考え直さないといけない。国や県も必死で対応してほしい」と訴えた。

 ラウンジに勤める40代女性は、2日夜の予約が急きょキャンセルになったと明かす。「お客さんが入らない状況がしばらく続くと思う。行政は迅速に、手続きも簡単な支援を」と語気を強めた。

 「天文館の人の動きが再び2週間程度止まるだろう」と話すのは、苦境に陥る飲食店を支援する会員制交流サイト「天文館出前便」を立ち上げた経営者。「全国的に人の動きが活発となり、鹿児島で起きてもおかしくないと思っていた。各店が改めて自覚し、マスク着用や手洗いを徹底しなければ」と気を引き締めた。

 クラスターが起きた店は、ニューハーフが歌やダンスを披露するのが売りだった。LGBTなど性的少数者は、差別や偏見につながらないか不安視する。

 市の記者会見をネット中継で見たトランスジェンダー=同市=は「コロナは性別を選んで感染する訳ではないのに、性別に注目が集まったのは複雑だった。誹謗中傷につながらなければいいが。感染者の一日も早い回復を願う」と話した。