鹿児島国体会場25市町、準備・運営費総額189億円 延期で新たな負担懸念

(2020/07/10 16:30)
鹿児島国体開催に向けて整備が最終段階に入った白波スタジアム=鹿児島市
鹿児島国体開催に向けて整備が最終段階に入った白波スタジアム=鹿児島市
 延期となった鹿児島国体と全国障害者スポーツ大会を巡り、正式競技開催地の県内全25市町の関連事業費(未執行分含む)は総額約189億円に上ることが9日、南日本新聞社の集計で分かった。ほぼ全ての市町が延期に伴う経費増や組織・運営の見直しによる負担を懸念。国や県に財政面などの支援を求める意見が相次いだ。

 正式競技の開催市町と競技団体を対象にしたアンケートで、2011~20年度までの事業費(職員人件費を除く)を聞いた。

 内訳は会場整備やリハーサル大会、本大会の開催経費など。最も多い鹿児島市は約42億円に上った。約189億円のうち県の補助金は約47億円で、この補助金を含む県の総事業費は約234億円。延期により、県、市町とも本年度の開催経費などは減額補正される。

 延期に伴う課題としては、多くの自治体が施設維持や人員確保などの追加財政負担を挙げた。「可能な限り、会場自治体に新たな負担が生じない対応を」とした阿久根市など12市町が、国や県の財政支援を求めた。

 「実行委員会など組織・体制や運営計画の見直し」「機運の維持や再醸成」を挙げる自治体も多く、一般道や海で競うトライアスロン会場の天城町は「地域住民や漁業者との調整が再度必要となる」と答えた。

 新型コロナウイルスの感染防止策の徹底や対策経費の支援と補助を、課題や要望に挙げたのは13市町。「対策経費は国・県が全額負担してほしい」(枕崎市)、「安全、安心が最優先され開催されるべき」(垂水市)などの回答が並んだ。

 6月19日の発表が「延期」の決定のみで、開催年が明示されない状態への不満も多く、14市町が「早期の開催時期決定」を要望。多くの市町が「延期時期で課題や対応は異なってくる」とした。

 ▽調査の概要 アンケートは6月末に実施。(1)鹿児島国体・全国障害者スポーツ大会の「延期」をどう評価しますか(2)決定までの経緯や説明をどう評価しますか(3)今後の課題(4)県や国に求めたいこと(5)今後の国体・障スポのあり方への意見-について自由記述で回答を求めた。全25市町と37競技団体のうち32団体から回答を得た。