キスリング展、感染症対策に腐心 17日から鹿児島市立美術館

(2020/07/16 22:00)
来館者への検温実施など新型コロナウイルス対策を視察する森博幸鹿児島市長(手前)=鹿児島市立美術館
来館者への検温実施など新型コロナウイルス対策を視察する森博幸鹿児島市長(手前)=鹿児島市立美術館
 「キスリング展」(鹿児島市立美術館、南日本新聞社など主催)が17日、同館で開幕する。今春開催予定だった美術展は、新型コロナウイルスの感染拡大のため相次ぎ中止に。県内で久しぶりに開かれる大型展とあって、関係者は“密”にならない環境づくりに腐心している。

 「感染症に備えた会場設営は経験がなく、とまどった」と久保田稔副館長(56)。職員はさまざまな来館者の動きを想定し、連絡先カードの記入台や手すりなど、こまめに消毒すべき場所を洗い出した。県外の美術館にも助言を求めて対策を進めたという。
来場者同士の距離を保ってもらうよう、床にテープが貼られた展示室=鹿児島市立美術館
来場者同士の距離を保ってもらうよう、床にテープが貼られた展示室=鹿児島市立美術館

 来場者には、入館時に手指消毒やマスク着用を促す。マスクを忘れた人には、職員がキッチンペーパーと輪ゴムで手作りした簡易版を提供する。

 同時に、市の文化施設では初めて導入した「サーモグラフィー」で体温をチェック。37.5度以上が測定された人は、非接触型体温計で再検温し、発熱が確認された場合は入館を断る。

 密集を避けるため、絵画はスペースを空けて展示。来場者同士の距離を保ってもらうよう、床には順路に沿って2メートルおきにテープを貼った。メインの第1展示室は100人、第2展示室は40人までと定員を設け、超えた場合は入場制限を行う。

 壁に掲示する解説文は、後でゆっくり読めるよう、紙に印刷して配る。展示にスペースを割いた分、通常は会場内に設ける物販やビデオの放映コーナーは、それぞれエントランスや地下へ移すことにした。

 混雑状況は毎日、館のホームページで知らせる。久保田副館長は「ご不便をかけるが、ゆとりをもって鑑賞してもらえたら。例年、土日やお盆すぎが混雑するので、平日や期間前半にも来場を」と呼び掛ける。

 16日午後、森博幸市長が対策状況を視察した。森市長は「しっかりと対策をした。安心して素晴らしい絵画を楽しんでほしい」と話した。