3歳と1歳女児を11日間自宅に置き去り 容疑の両親はホテル滞在「ゆっくり過ごしたかった」 鹿児島中央署逮捕

(2020/07/24 09:10)
警察官に保護され、救急車に運び込まれる幼児=21日午後8時ごろ、鹿児島市新屋敷町
警察官に保護され、救急車に運び込まれる幼児=21日午後8時ごろ、鹿児島市新屋敷町
 3歳の長女と1歳の次女を11日間にわたり自宅に置き去りにしたとして、鹿児島中央署は23日、保護責任者遺棄の疑いで、鹿児島市新屋敷町、無職の父親(28)と、母親の派遣社員(24)を逮捕した。両容疑者は「夫婦2人でゆっくりと過ごしたかった」という趣旨の供述をしている。長女と次女はいずれも命に別条はない。

 逮捕容疑は、共謀し、11日、長女と次女を集合住宅にある自宅に置き去りにした疑い。両容疑者は、長女と次女が保護される21日までの11日間、同市内のホテルに滞在していた。「数回食事を持って帰った」とも供述している。

 同署によると、21日午後4時半ごろ、「左右違う靴を履いた2、3歳の女の子がいる」と通行人から110番があり、自宅近くの路上で長女を迷子として保護した。

 その3時間後に「部屋で赤ちゃんが倒れている」と、同じ集合住宅の住民から110番があった。玄関ドアは半開きで、駆け付けた署員が玄関付近で全裸の次女を発見。次女は手足を動かし、目立った外傷もなかったが、救急車で搬送された。

 母親はホテルに滞在中、仕事には行っていたという。4人が暮らす一室はワンルームで荒れた状態だった。同署は育児放棄(ネグレクト)が常態化していた可能性があるとみて経緯を調べる。警察にはこの家族に関する虐待などの通報はなかった。

■裸の次女 毛布にくるみ保護
 3歳と1歳の女児2人を自宅に11日間置き去りにしたとして、保護責任者遺棄の疑いで両親が23日逮捕された事件。21日夜、通報を受け駆けつけた警察官は何も着ていなかった次女を毛布でくるみ、抱きかかえて保護した。

 21日午後7時半すぎ、サイレンをけたたましく鳴らしたパトカー4台が鹿児島市新屋敷町の集合住宅前に次々と止まった。警察官5、6人が足早に最上階5階の現場へ。騒然とした雰囲気にもかかわらず、次女は泣かずにしっかりと目を見開き、おとなしかった。住民らが心配そうに見守る中、救急車に運び込まれていった。この3時間ほど前には、長女が近くの路上で迷子として保護されていた。

 両親が逮捕された23日、この家族が住んでいた部屋前には悪臭が漂い、ハエもたかっていた。住民の30代男性は「臭いがきつく、ごみが散らばっていることもあった。若い金髪の男性と女性が住んでいるが、最近はあまり見掛けなかった」と語った。

 同じく住民の若い女性は「約2週間前、子どもが泣き叫ぶ声が部屋から聞こえた。1時間ほどで泣きやんだから気にしなかったが、助けてほしいサインだったのかと思うと胸が痛い」と暗い表情で話した。