豪雨被災、伊佐へ笹かまぼこ 宮城の業者「コロナ禍支援 感謝」

(2020/07/30 20:00)
宮城県から届いた笹かまぼこを受け取る上村広盛さん(右)=伊佐市大口山野
宮城県から届いた笹かまぼこを受け取る上村広盛さん(右)=伊佐市大口山野
 7月上旬の豪雨で被害を受けた伊佐市に、職員を派遣中の宮城県南三陸町の水産加工業者から笹(ささ)かまぼこ3個入り480袋が届いた。新型コロナウイルスで催事が減り在庫を抱えた業者を、市職員が支援した恩返しという。市は被災した集落に配布。住民は「復旧作業の力になる」と喜んでいる。

 市は東日本大震災の復興支援で南三陸町に職員1人を派遣しており、現在は柿ノ迫秀美さん(46)が観光振興に携わっている。新型コロナウイルスの影響でイベント中止が相次ぐ中、同町のかまぼこ製造「及善商店」が、タコのから揚げ1トンの在庫を抱え困っていると知った。

 柿ノ迫さんは4月末、市役所に相談。職員150人が協力を申し出て計170キロを購入した。及川善弥専務(40)は「震災に続き新型コロナでも支援してもらい感謝しかない」と話す。

 7月に九州各地を襲った豪雨で、伊佐市も田んぼの浸水や道路の寸断などに見舞われた。及川さんは柿ノ迫さんを通じて被害を知り、震災をきっかけに気仙沼市の業者と共同開発した常温保存の笹かまぼこを送ることにした。「タンパク質が豊富。食べて災害を乗り越えて」とエールを送る。

 市は22日、復旧作業が続く山野地区の9自治会216世帯に2袋ずつ配布した。石井自治会の上村広盛会長(68)は「東北から支援が来るとは思いもしなかった。元の生活に早く戻れるよう復旧を頑張りたい」と話した。