時計 2020/08/21 14:00

抽象画の開拓者、山口長男の緞帳残った 薩摩川内市が保存方針示す

保存方針が表明された山口長男デザインの緞帳=薩摩川内市川内文化ホール
保存方針が表明された山口長男デザインの緞帳=薩摩川内市川内文化ホール
 父親が薩摩川内市出身の画家・山口長男(たけお)デザインの川内文化ホールの緞帳(どんちょう)について、岩切秀雄市長は18日、保存する方針を示した。ホールの閉館で見納めとなることを心配していた関係者は「世界に誇れる画家の作品が残る」と喜んだ。

 市議会全員協議会で明らかにした。保管先は相応のスペースが必要としてサンアリーナせんだいを挙げた。舞台奥のスクリーンと一緒につり下げて保管する形を検討している。補強や運搬などに約1000万円かかる見込みで、予算化の時期は未定。

 緞帳は1966年のホール開館時、市の依頼を受けて山口が原画を製作した。幅19メートル、縦9メートルで重さ725キロ。ホールは、来年1月開業予定のSSプラザせんだいに新ホールができるのに伴って閉館する。

 山口の教え子で保存を訴えていた同市向田本町の画家、新原聖樹さん(76)は「日本抽象画の開拓者として海外で知られる山口の芸術の価値を理解してもらった。将来はぜひ展示してほしい」と話した。