時計 2020/09/20 12:00

新型コロナ イベント入場制限緩和 鹿児島県内のエンタメ業界、観客の不安配慮 感染防止と集客両立へ模索

「志らく独演会」で間隔を空けて座る観客=鹿児島市の川商ホール第1
「志らく独演会」で間隔を空けて座る観客=鹿児島市の川商ホール第1
 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、政府が要請していたイベント入場制限が4連休の初日の19日、緩和された。各地でプロ野球やサッカーのJリーグがこれまでの観客上限5000人を撤廃して開催。鹿児島県内のホールや映画館にも観客が次々と訪れた。ただ、観客の不安を考慮し、制限を維持した慎重姿勢が多く、感染防止と集客の両立に向けた模索が続く。

 クラシック音楽、落語、映画、演劇など、観客や演者が大声を出さず、集団感染のリスクが低い催しは人数制限が緩和され、満員が認められた。

 鹿児島市の川商ホール第1(市民文化ホール)で同日開催された落語家立川志らくさんの独演会。用意した座席は995席と、半数に制限したままで、観客は一席ずつ間隔を空けて座った。マスク着用を呼び掛けたほか、入場口での検温やアルコール消毒、連絡先記入など対策を施した。

 主催する鹿児島音協の満塩正事務局長は人数制限解除について「業界の努力が実った形でうれしい」としつつ「会場の対応にも時差がある。50%の制限だからチケットを買った人もおり、すぐに100%にすることは難しい」と話した。

 満席が可能となった映画館。全国興行生活衛生同業組合連合会が18日に映画館に通達したガイドラインでは、マスクを外しての食事は飛沫(ひまつ)感染のリスクがあるため、入場制限を解除した場合にはできないとした。50%の制限を維持した場合は食事もできるため、各館は判断を迫られた。

 ガーデンズシネマ(同市)は、観客が50%を超えた上映回は食事を控えるよう促す。黒岩美智子支配人は「客数により対応を変えたい」。天文館シネマパラダイス(同市)は当面、座席数の50%を維持。県内には定員を満席にした代わりに食事を制限した館もある。

 ライブハウスは客の発声を伴うイベントとして制限が維持された。キャパルボホール(同市)を運営するSRファクトリーの加藤貴浩執行役員は「ルールだから仕方ない」としつつ「静かに見るライブもあり、ひとくくりにされたのは残念」と嘆く。「エンタメ業界は人数制限以前に客足をどう戻すかが課題。配信などを駆使しアーティストや音楽文化を守りたい」と語った。