時計 2020/09/26 11:00

P3Cエンジン落下死亡事故 クレーン接合部分に亀裂 海自鹿屋、事故原因を報告

南日本新聞ニュース
 海上自衛隊鹿屋航空基地(鹿屋市)で昨年9月、P3C哨戒機のエンジン整備中に40代男性1等海曹が機体から落ちたプロペラに当たって死亡した事故で、海自は25日、事故調査委員会の報告結果を公表した。クレーンを使ってプロペラ付きエンジンを取り外す際、クレーンにつなぎ合わせるエンジン内の器材に亀裂が生じていたことが落下原因と特定した。

 事故は昨年9月30日、基地の格納庫で発生。クレーンによるエンジン取り外し作業中、エンジンが落下し、揺れ防止のためプロペラを手で押さえていた男性の頭部にプロペラが当たり死亡した。

 事故調査委によると、クレーンとエンジンをつなぐスリングと呼ばれるエンジン器材の溶接部分に亀裂が発生した。長期間繰り返し使用したことで老朽化していたという。亀裂箇所は点検項目になく、取り外し作業時にエンジンの下に入ることも禁じていなかった。

 海自は再発防止策に(1)エンジン着脱や重量物つり下げ時、機材の下での作業禁止(2)スリングや溶接部分の点検(3)目視でチェックできる米国製スリングの使用-を挙げた。

 海上幕僚長の山村浩海将は「隊員が亡くなったことを厳粛に受け止め、再発防止に努める」とコメントした。「家族の意向」として男性の名前と年齢は公表していない。