時計 2020/09/27 07:30

新型コロナ 今夏の与論クラスター、伝統の回し飲みで拡大 50人規模、比較的短期に収束 鹿児島県が分析 

新型コロナウイルスの県の対策本部会議で話す塩田康一知事=鹿児島県庁
新型コロナウイルスの県の対策本部会議で話す塩田康一知事=鹿児島県庁
 鹿児島県は7月に与論町で発生した新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)の発生状況と対応の分析結果をまとめた。発生要因として「与論献奉」と呼ばれる与論島の伝統的な回し飲みが会食の場であったことや、医療従事者が発症後も勤務を続けたことなどを挙げた。

 26日、県の対策本部会議で報告した。
 7月22日~8月7日に確認された同クラスターは、県外の3人と鹿児島市の1人を含め計59人に上った。医療体制が逼迫(ひっぱく)する恐れがあるとして、感染者の約9割を海上保安庁や自衛隊の航空機、ヘリなどで島外に搬送した。

 県は、感染が飲食店、病院、職場、家庭で起きたと指摘。飲食店を利用した30~60代が多いことや、医療従事者から入院患者と面会者に広がったことを特徴に挙げる。

 感染の要因には、会食時の回し飲みや、グループで複数の飲食店を利用したこと、会食時にマスクを着けていなかったことを指摘。医療従事者が発症後も勤務を続け病院内に広がったとしている。

 一方で「50人規模としては比較的短期間で収束」とも指摘。接触者の早期把握と幅広いPCR検査の実施、島民の外出や来島の自粛によって拡大を抑えられたと分析した。

 課題としては、保健所のない離島での調査の応援態勢や相談窓口の必要性、島内医療体制の確保などを挙げた。