時計 2020/10/29 10:30

鹿児島大学贈収賄 教授ら2人起訴 逮捕の従業員は処分保留

南日本新聞ニュース
 鹿児島大学共同獣医学部教授の物品購入に絡む贈収賄事件で、鹿児島地検は28日、収賄の罪で教授の男(55)=鹿児島市草牟田2丁目、贈賄の罪で動物用医薬品販売会社社長の男(51)=同市吉野1丁目=の両容疑者を起訴した。贈賄の疑いで逮捕、送検された同社の女性従業員(49)は処分保留で釈放した。

 起訴状などによると、教授は教授と付属動物病院教員を兼ね、今年1月7日ごろから9月11日ごろまでの間、研究や診療に使う物品の発注に関する便宜への謝礼と今後も同様の取り計らいを受けたいとの趣旨と知りながら、23回にわたり同学部教員室で、女性従業員らを介し会社社長から、現金計約64万円と、パソコンやプリンターなど計7点(販売価格計約37万円)を受け取ったとされる。

 国立大学法人職員の教授は「みなし公務員」に当たる。

 県警などによると、教授は50万円未満の少額の契約に限った大学の「教員発注」の制度などを利用し、自らの裁量で同社に発注を繰り返していた。同社とは少なくとも数年前から取引があった。

 教授は、飲食代や物品など私的な支払いに関する領収書を渡し、その額面相当額を現金で受け取っていた。領収証を渡す頻度が次第に高くなっていったという。

 県警の調べに教授、会社社長、女性従業員はいずれも容疑を認めていた。教授が賄賂を持ち掛けたとみられる。

■調査委員会を大学が設置
 鹿児島大学は28日、共同獣医学部教授の贈収賄事件に関する調査委員会を設置したことを明らかにした。今後、物品発注を巡る事実関係の確認、贈賄側に賄賂を要求するに至った原因究明などを進める。設置は27日付。

 広報によると、調査委は学内の関係者だけでなく、外部の有識者も交えて構成する。

 教授が収賄の罪で起訴されたことを受け、佐野輝学長は28日、「誠に遺憾であり、調査委員会の調査結果を踏まえ厳正に対処する」との談話を発表した。