時計 2020/11/05 11:10

鹿児島・日置5人殺害事件 裁判員選任8割辞退 理由最多は「事業に損害の恐れ」

鹿児島地裁
鹿児島地裁
 2018年に日置市東市来町湯田の民家で男女5人が殺害された事件で、殺人と死体遺棄の罪に問われた近くの無職の男(41)を審理する裁判員裁判の裁判員選任手続きが4日、鹿児島地裁であり、裁判員6人と補充裁判員4人が選任された。呼び出し対象となった候補者154人のうち、当日欠席者を含む辞退者は約8割に上った。

 地裁によると、辞退理由で最も多かったのは「事業に損害の恐れがある」だった。「年齢70歳以上」「親族の介護や養育が必要」が続いた。

 呼び出し状を送付した167人中、他の事件に出頭した候補者らを除く154人が対象。うち事前の質問票による回答を受け96人の辞退が認められたため、当日に出頭を求められたのは58人だった。

 58人のうち、当日欠席した15人と当日辞退を許可された12人を除き、最終的に31人の中からくじで裁判員6人と補充裁判員4人を選任した。

 候補者は4日午後1時半からの選任手続きに合わせ、続々と地裁を訪れた。1階ロビー付近には落ち着かない様子で開始を待つ姿もあった。

 選任に漏れた30代の女性パート従業員は当日に事件内容を知り、辞退することも考えたという。「他人の人生を変えてしまうほど責任が大きい。抽選で番号を呼ばれず、少しほっとした」と話した。

 同日は、第5回公判前整理手続きもあった。地裁によると、検察官と弁護人のほか、被告の男も出頭。事件の争点整理などの手続きを進めた。次回は16日に開く。
 裁判は18日に始まり、12月1日に結審、評議を経て同11日に判決が言い渡される。公判は9日間。初公判から判決までは24日間(休廷日を含む)となる。