時計 2020/11/19 20:00

鹿児島県19年度高齢者虐待、通報66件増322件、施設内は過去最多31件

 鹿児島県は18日、2019年度の高齢者虐待状況を発表した。市町村が受けた相談・通報件数は322件で前年度より66件増加した。うち施設内に関する件数は過去最多の31件で、この中の8件が虐待と認定された。相談・通報件数の増加について、県介護保険室は「高齢者の虐待への関心が高まったことや、認知症の高齢者が増えたため」とみている。

 市町村が施設内虐待と認定した8件の被害者17人はすべて認知症。7件は職員らによる身体的虐待で、うち3件では介護放棄もあった。1件は施設長が利用者へ借り入れ名目で金銭を要求する経済的虐待だった。

 家庭内虐待は291件の相談・通報があり、うち虐待と認定されたのは111件。最多は身体的虐待の75件で、暴言などの心理的虐待が54件、経済的虐待32件、介護放棄32件(複数回答)。

 虐待を受けた111人中77人が、要介護や要支援の認定を受け、うち見守りが必要な認知症の人は54人だった。今年から調査項目に加わった虐待側の要因は、虐待した121人のうち77人が「性格や人格」、68人が「介護の疲れ・ストレス」を挙げた(複数回答)。

 介護保険室の中尾洋一室長は「施設には研修などを通じて職員の意識改善に努める。家庭に対しては、地域のネットワークによる見守りを強化したい」と話した。