時計 2020/11/29 23:00

H2Aロケット37機連続打ち上げ成功 データ中継衛星軌道に 南種子

情報収集衛星「データ中継衛星1号機」を搭載し上昇するH2Aロケット43号機=29日午後4時25分南種子町平山
情報収集衛星「データ中継衛星1号機」を搭載し上昇するH2Aロケット43号機=29日午後4時25分南種子町平山
 三菱重工業は29日午後4時25分、政府の情報収集衛星「データ中継衛星1号機」を載せたH2Aロケット43号機を南種子町の種子島宇宙センターから打ち上げた。約30分後に予定の軌道で衛星を分離し、打ち上げは成功した。H2Aは2005年の7号機から37機連続成功。成功率は97.67%。

 データ中継衛星は安全保障や災害の被害状況などの情報を地上アンテナに届ける中継ぎをする。さらに飛行を続け、数十日後には約3万6000キロ上空の静止軌道に到着する見込み。

 現在、情報収集衛星は設計寿命を超えて運用する3機を含め8機体制。28年度までに、今回打ち上げた1号機の「データ中継」、昼の晴天時に撮影する「光学」、夜や悪天候でも撮影可能な「レーダー」、車両などを高頻度で観測する「時間軸多様化」の計10機体制を目指す。

 内閣衛星情報センターによると、運用中の情報収集衛星は地上局上空を通る時だけ地上へデータを送るが、静止軌道上の中継衛星を介することで、伝送できる時間帯が大幅に長くなる。打ち上げを含む開発費は213億円。

 同衛星には、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の光通信を使ってデータのやりとりを実証する衛星「光データ中継衛星」が相乗りする。地球を周回する観測衛星のデータをレーザー光で取り込み、電波を使って地上へ送る。通信の高速、大容量化を狙う。打ち上げを含めた総開発費は265億円。