時計 2020/12/01 20:00

発熱受診64機関、電話相談指定23 鹿児島県発表 風評懸念か、医療機関公表1割満たず 

公表した診療・検査医療機関
公表した診療・検査医療機関
 鹿児島県は30日、新型コロナとインフルエンザの両ウイルスの同時流行に向け、発熱患者を受け入れる診療・検査医療機関795のうち、鹿児島市など8保健所が管轄する64の医療機関名を公表した。保健所が担う相談業務を代替する「電話相談医療機関」については、伊集院など11保健所が管轄する23医療機関を指定したと明らかにした。

 県は診療・検査医療機関名の公表の可否を各郡市医師会などと協議。公表した医療機関数は、管轄保健所ごとに鹿児島市が25、名瀬が10、加世田が9、徳之島が8、西之表と屋久島が各4、鹿屋と志布志が各2。県のホームページに同日から掲載した。ほかの6保健所の管轄では公表がなかった。

 県立5病院のうち、各医師会の決定に基づき公表したのは薩南(南さつま市)と大島(奄美市)の2病院のみ。

 医療機関名の公表が全体の1割に満たなかったことについて、県健康増進課の亀之園明課長は「できるだけ多くの医療機関名を公表したいと思っていたが、各機関から公表を控えてほしいという声が上がった」と説明。

 11月1日の受診体制変更から医療機関名公表まで1カ月かかったことについては「医師会などとの調整が長引いたため」とした。医療機関の要望があれば追加公表するという。

 相談する医療機関が分からない発熱患者には、保健所の「受診・相談センター」も対応している。今回、県が指定した電話相談医療機関は、休日や夜間などに同センターの役割を代替する。同医療機関が対応する日時などについて、亀之園課長は「できるだけ早く公表したい」とした。

 県医師会の池田琢哉会長(74)は「現在も郡市医師会単位で対応を協議しており、今後公表する医療機関が増えると期待している」と話した。

 県内の医療機関からは「公表によって患者が受診しやすくなる」などと公表に前向きな意見が出る一方で、非公表を望んだ医療機関からは「職員が不当な扱いを受けた経験から踏み切れなかった」などと、新型コロナウイルスがもたらす風評被害を恐れる声も聞かれた。


■発熱受診
 発熱患者の診療と検査を担ってきた帰国者・接触者外来に代わり、県は795の「診療・検査医療機関」を指定。発熱患者はまず、かかりつけ医など最寄りの医療機関に連絡し、そこが診療・検査医療機関でない場合は近隣の同機関を紹介される。