時計 2021/01/11 20:00

「いっごまん」修業中 宮之城伝統の味守る 4代目候補・是枝樹さん

いちごまんじゅうを作る3代目の是枝亘さん(中央)と樹さん(右)=さつま町宮之城屋地の是枝商店
いちごまんじゅうを作る3代目の是枝亘さん(中央)と樹さん(右)=さつま町宮之城屋地の是枝商店
 100年以上の歴史があるさつま町宮之城の名物「いちごまんじゅう」を町内で唯一製造している是枝商店で、4代目候補が修業を始めた。現店主の是枝亘(わたる)さん(65)の次男樹(たつき)さん(29)。東京からUターン、「いっごまん」などの愛称で親しまれてきた伝統の味を守ろうと奮闘している。

 あん入りの米粉まんじゅうで、イチゴは入っていない。食紅で染めた赤色や表面のでこぼこが似ていると名付けられたらしい。かつて複数の店で作られていた。

 是枝商店は元は染め物屋。亘さんの祖母セキさんが嫁いできた1907年以前からいっごまんを作っており、祭りや市に出していたという。戦後、セキさんが店で日常的に売り始めた。

 蒸した米粉であんを包み、縁に黄色と赤の色を載せて再び蒸して出来上がり。昔ながらの製法を守り、ほとんどが手作業。2人がかりで1日200個前後を作る。

 亘さんは母で2代目の英子さんから引き継いだ。2014年に英子さんが87歳で亡くなった後は、妻ひとみさん(61)と作り続けてきた。製造だけでなく販売も担い、「体力的にぎりぎりの状況だった」という。

 樹さんは東京のパスタ専門店で料理人として働いていた昨年10月、母から窮状を聞き、帰郷を決めた。昨年12月から作業場に立つ。

 「まずは、しっかり技術を身に付けたい。ゆくゆくは商品を増やすなどして、売り上げを伸ばしていけたら」と樹さん。亘さんは「自分の代で終わっても仕方ないと思っていた。早く一人前になってほしい」と期待している。

 1個100円。日曜定休。事前予約がお勧め。是枝商店=0996(53)3939