時計 2021/01/20 10:30

祖父「自分が引き取っていれば…」 両親離婚、施設転々…15歳少年の生い立ちと素顔明かす 福岡女性刺殺で逆送決定 

 鹿児島家裁が少年(15)の少年審判開始を決めた後の今月中旬、鹿児島県内に住む祖父が南日本新聞の取材に応じた。「暴力行為」などを理由に施設を転々としていた少年。両親の離婚もあり、祖父は「自分が引き取っていればよかった」と後悔を口にした。

 自然に囲まれた小さな集落。祖父によると、少年はこの地で小学校高学年まで暮らしていた。「明るく元気ないい子だった」。祖父は一緒に畑へ出掛けたエピソードなどを交えて繰り返し強調した。

 一方、幼い頃から他者との意思疎通が苦手な一面があった。発達障害と診断され、強い口調で叱られた時などは頭に血が上って感情が爆発することも。当時の学校関係者によると、小学校で包丁を振り回す騒ぎを起こした。

 高学年からは家族の元を離れ、いくつかの施設で過ごした。祖父が最後に言葉を交わしたのは数年前。施設から電話が掛かってきた。「じいちゃん元気? 頑張っているよ」

 昨年8月、少年は少年院を仮退院した翌日に福岡県内の更生保護施設を抜け出し、福岡市中央区の商業施設で事件を起こした。

 少年を知る関係者は「正面から向き合ってくれる大人が少なかった。犯した罪が許されることはないが、周囲の大人たちにも責任はある」と指摘した。

被害女性の母親「一生刑務所に」

 鹿児島家裁が、殺人や窃盗などの疑いで送致された少年(15)を検察官送致(逆送)するとした決定を受け、被害女性の母親は代理人弁護士を通じ「少年を娘と同じ目に遭わせたいが、してはいけないとずっと苦しみ続けている。21歳で命を奪われた娘はどんなに悔しく恐ろしかっただろう。少年には一生刑務所に入っていてほしい」とコメントを出した。
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