時計 2021/01/21 14:00

「異例」の15歳逆送 専門家「厳罰化の前例」を危惧 福岡女性刺殺

鹿児島地方・家庭裁判所
鹿児島地方・家庭裁判所
 福岡女性刺殺事件で鹿児島家裁に送致された少年(15)は検察官送致(逆送)となった。重大な少年事件で原則逆送の16歳以上と違い、15歳での逆送は少なく、異例の判断といえる。専門家は「保護処分を前提とする少年法の観点から考えさせられる事件。低年齢での厳罰化の前例となる危険性もはらみ、今後も慎重な審理が求められる」と指摘する。

 2001年施行の改正少年法で刑事処分の対象が16歳から14歳に引き下げられた。司法統計によると、14、15歳で殺人を犯し、01~19年までに家裁送致された35人中、逆送されたのは2人のみ。14年に長崎県佐世保市で高校1年の女子生徒=当時(15)=が同級生を殺害した事件は、「第3種(医療)少年院送致」の保護処分だった。

 少年鑑別所の実務経験がある鹿児島大学大学院の宇都宮敦浩教授(臨床心理学)は逆送の決定理由で、矯正教育の余地が全くないわけではないとしながらも刑事処分相当とした点に着目する。

 少年法第55条に「審理の結果、保護処分が相当であると認めれば家裁に移送する」とあり、「裁判では刑事罰か、保護処分にするかをあらためて審理することになるだろう」と話した。