時計 2021/01/25 09:45

「振興に必要」「暮らし壊す」 馬毛島賛否、真っ二つ 西之表市長選告示 

西之表市長選のポスター掲示板
西之表市長選のポスター掲示板
 24日告示された西之表市長選は、新人で市商工会長の福井清信氏(71)=自民推薦=と2期目を目指す現職の八板俊輔氏(67)の2人が立候補した。馬毛島の米軍空母艦載機陸上離着陸訓練(FCLP)移転を含む自衛隊基地建設を巡り、「容認」の新人と「反対」の現職による真っ向勝負となった。「地域振興につながる」「静かな暮らしが壊される」-。市民も基地問題を最大の争点に捉え、接戦予想が広がる。同日告示の市議選候補にも賛否両論あり、勢力図の行方に関心が集まる。

 市長選の候補者2人は24日午前、市中心部で第一声を上げた。各応援弁士も馬毛島について触れ、それぞれの主張を展開した。

 容認派候補の出陣式に出向いた同市安城の60代女性は「このままだと低迷するばかり。働く場がないので、若者が島から出て行き、活気がない。子や孫が経済的に安心して暮らせるよう、活性化につなげてほしい」と期待した。

 同市西之表の建設関連業の30代男性は「反対して基地ができないなら反対するが、もう国に買収された。不安がないわけではないし、やかましいのは嫌。ただ、今となっては国と交渉して交付金などを引き出す方が現実的だ」と話した。

 「高校生や移住者の生の声を聞いて、島の静かな暮らしを守る気持ちを行動で示したかった」。計画に反対する同市西之表の80代の無職男性は、初めて選挙の出陣式に駆け付けた。

 市内で民宿を営む70代女性も「戦闘機の爆音にさらされるようになれば、観光客はいなくなる」と危機感を持つ。周囲の同業者や商店主には賛成意見が多いが「景気低迷にコロナ禍が加わり、大変なことは分かる。でももっと長い目で島の将来を判断してほしい」と望んだ。

 市議選も、賛否両派どちらが大勢を占めるかが焦点となるが、地縁血縁も絡み合い、行方は見通しにくい。同市西之表の60代の農業女性は「若い人に期待して、子どもが世話になっている候補者に託す」と話した。
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