時計 2021/02/27 22:00

〈銀漢や 未来は生まぬ 砂時計〉 国分の久永紀夫さん、NHK全国俳句大会で大賞 「天の川」と「時間」詠む

大賞の賞状を手に喜ぶ久永紀夫さん=霧島市国分
大賞の賞状を手に喜ぶ久永紀夫さん=霧島市国分
 全国から約5万の投句があった第22回NHK全国俳句大会の大賞3句の一つに、霧島市国分の久永紀夫(俳号・のり尾)さん(80)の<銀漢(ぎんかん)や未来は生まぬ砂時計>が選ばれた。「上の句がなかなかしっくりせず、最後に『銀漢や』が降りてきた。評価されてうれしい」と大きな励みにする。

 俳句を本格的に始めたのは大手ゼネコンを定年後、少年時代を過ごした鹿児島に移り住んでから。俳誌「朱欒(ざぼん)」を経て、2008年に淵脇護さん(80)=鹿児島市=が主宰する「河鹿(かじか)」に入会。「一行詩の中に、季語と、訴えたい内容を盛り込んで」という淵脇さんの教えを、作句の念頭に置く。

 大賞受賞作も、秋の季語で天の川を意味する「銀漢」と、砂時計の中の時間の流れに感じる不思議さを取り合わせた。「流れる砂粒は今。積もっていくのは過去。未来は生まないが、そこに時はある。不思議だなあと」

 俳句手帳を持って毎朝、JR国分駅の周りを散歩する。見るもの聞くもの全てが句の材料だ。隣を歩く妻愛子さん(79)は「句を考えだすと話しかけても上の空で」と笑う。

 28日午後3時15分からNHKEテレで、上位入賞作を中心に紹介する特集番組を放送予定。
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