時計 2021/03/07 13:00

水害から資料を守ろう 鹿児島県内研究者らオンラインで学ぶ

オンラインで実施された資料レスキューのワークショップ=鹿児島市
オンラインで実施された資料レスキューのワークショップ=鹿児島市
 東日本大震災から10年の節目に合わせ、「鹿児島歴史資料防災ネットワーク(鹿児島ネット)」は6日、水害を想定した資料レスキューのワークショップを開いた。宮崎ネットと合同開催で、両県内の文化財担当職員や研究者ら20人ほどが自宅などからオンラインで参加し、水にぬれて汚れた紙資料の修復技術を学んだ。

 事前に、コーヒーで“被災”させた和紙を使い、資料を傷めずに乾燥させる緊急対応を疑似体験。国立歴史民俗博物館の天野真志特任准教授が、洗浄よりも乾燥を優先させるなどのポイントを指導した。また、南九州のある地区が水没した想定で、ボランティアが資料救出に向かう災害図上訓練(DIG)も実施した。

 歴史資料や文化財を災害から守る取り組みは阪神淡路大震災をきっかけに始まり、全国に浸透しつつある。被災後の救出だけでなく、日ごろから地域に残る資料の所在を確認、記録し、災害で地域の歴史が消失するのを防ぐ活動も広がる。

 鹿児島ネット事務局の佐藤宏之・鹿児島大学准教授は「コロナ下でも災害は待ってくれない。専門家だけでなく、一般の人たちも資料を守る方法を知ってほしい」と話した。
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