時計 2021/03/07 06:30

南日本文学賞に詩2作品 需水さん「穏やかな日々」うるし山さん「ライトゲージ」 小説は該当作なし

需水さん
需水さん
 2020年度南日本文学賞(南日本新聞社主催)の選考会が6日、鹿児島市の南日本新聞社であり、詩部門は、同市の需水(じゅすい)(本名・山之内勉)さん(54)の「穏やかな日々」(15編)と、鹿屋市のうるし山千尋さん(44)の「ライトゲージ」(同)に決まった。同一部門での2作受賞は49回目で初。小説・文芸評論部門は受賞作がなかった。

 本年度は応募資格を鹿児島県在住・出身者とし、過去の受賞者にも応募を呼びかけた。うるし山さんは07年度に続き2度目の受賞。

 選考委員は、芥川賞作家の又吉栄喜、町田康の両氏と詩人の三角みづ紀氏(鹿児島市出身)。小説70編、評論2編、詩32編の計104編から絞られた小説3編、詩3編について討議を重ね、「詩の2作品は共に受賞に値する」と一致した。

 需水さんの詩は「一つのことを凝視してそこから発する光を受けとめている」「魂の奥底から発せられた言葉」、うるし山さんの詩は「音と文章の意味がせめぎ合って歌のよう」「自分の言葉を持ち、読者を不思議な気持ちにさせる力がある」と評価された。

 小説3作品は「例年の水準に達していない」として「該当作なし」に決まった。

 需水さんは「何度も挑戦してきたので感無量。ほっとした」。うるし山さんは「前回の受賞作に納得できず、もう一度挑戦したかった。改めて評価されうれしい」と語った。

 新型コロナウイルスによる感染症拡大を予防するため、昨年度に続き公開選考を取りやめ、非公開で選考した。贈賞式は3月下旬、鹿児島市の南日本新聞会館である。
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