時計 2021/04/24 21:00

著名人ランナーにファン集結? 鹿児島聖火リレー「密」対策に苦悩

聖火リレー開催を知らせるコース沿いの旗と、交通規制を告知するマルチビジョン=南九州市の知覧平和公園
聖火リレー開催を知らせるコース沿いの旗と、交通規制を告知するマルチビジョン=南九州市の知覧平和公園
 東京五輪の聖火リレーが27、28の両日、鹿児島県内で行われる。新型コロナウイルス感染拡大防止対策が迫られる中、郷土ゆかりの著名人ランナーが走る区間の自治体は「密」対策に神経をとがらせ、「できるだけインターネットのライブ中継で応援してほしい」と呼び掛ける。

 南九州市では、28日に県出身の女優上白石萌歌さんが走る予定。東京五輪・パラリンピック組織委員会は、居住する都道府県以外での沿道観覧は控えるよう訴える。

 しかし、ドラマやCMなどで活躍する上白石さんだけに、市の担当者は「県外からもファンが来る可能性はある」と懸念する。県警と混雑対策や警備などを協議し、当日は職員約150人以上を配置して対応に当たる。

 一方、聖火リレー運営の中心は、組織委員会と県実行委員会のため、例えば市が両組織に断りなく「市外からの観覧を控えるように」などと呼び掛けることはできないという。

 担当者は「どれほどの人がどういう場所に集まるのか、読めない部分もある」と不安を吐露。「コロナさえなければ、著名人ランナーで大いに盛り上がってほしいのだが、今はただ、無事に終わるよう尽くすだけだ」と苦しい胸の内を明かす。

 28日に県内リレーのゴールを迎える指宿市では、タレントの恵俊彰さんが走る予定だ。市職員が沿道に立ち、密にならないようメッセージボードなどを使って呼び掛ける。ただ、聖火ランナーが走るのは午後7時以降。担当職員は「薄暗い状況でどの程度効果があるのか」と気をもむ。

 北京五輪競泳男子メドレーリレー銅メダリストでタレントの宮下純一さんらが走る鹿児島市の聖火リレーは、夕方から夜の帰宅時間に中心市街地で行われる。「人出の予想は難しい」。市は職員やボランティア、民間警備会社の計600人を各所に配置して交通整理などにあたる。

 路線バスの一部運休や迂回(うかい)運行も予定している。迂回運行の各バス停には案内係を配置し、コースと重なる市電停には「電停からの応援・撮影は禁止」と記した紙も貼る。

 全市立小中高校に対して、当日の聖火リレー開催を伝え、下校時の注意を呼びかけ。当日の部活動中止を決めた学校もあるという。

 「できるだけインターネットのライブ中継で応援してほしい」と呼び掛ける。市スポーツ課は「コロナ対策をしつつ、聖火リレーを楽しんでもらうことの両立は難しいが、準備に万全を期したい」としている。

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(各コースのランナーの写真もアップ)