時計 2021/05/05 13:00

子どもの混浴禁止 何歳から? 国の目安「7歳」、鹿児島市「10歳」のまま…「1人で入浴 安全面で不安」が背景 7月から県と対応割れる

条例で10歳以上の混浴が禁止となっている鹿児島市の銭湯。同市以外の県内では7月から7歳以上が禁止になる
条例で10歳以上の混浴が禁止となっている鹿児島市の銭湯。同市以外の県内では7月から7歳以上が禁止になる
 一般公衆浴場(銭湯)での男女の混浴を禁じる年齢をめぐり、これまで「10歳以上」(9歳まで可)で横並びだった鹿児島県と鹿児島市の対応が分かれている。県が7月から「7歳以上」(6歳まで可)に引き下げるのに対し、鹿児島市は「10歳以上」を据え置く。国が示した目安に沿った県、「安全面で懸念の声があった」と様子見する市とそれぞれ言い分がある。

 混浴禁止の年齢は保健所設置の自治体が条例で定めている。県、鹿児島市とも現在は「10歳以上」となっているが、県は3月に条例改正して「7歳以上」と定めた。施行される7月1日からは、鹿児島市52カ所(2019年度末)と同市を除く県内219カ所(同)で、混浴できる子どもの年齢が異なることになる。

■異性への意識、理解の声も

 国は昨年12月、公衆浴場の管理要領を改め、禁止の目安を「おおむね10歳以上」から「おおむね7歳以上」に引き下げた。

 引き下げの根拠となった調査では、(1)成人が考える許容年齢は6、7歳が多い(2)子どもが混浴を恥ずかしいと思い始めた年齢は6、7歳が多い(3)公衆浴場事業者が禁止すべきと考える年齢は7歳が多い(4)小学2、3年生で性の興味関心から知識を得ようとする行動がみられるーとして「引き下げが妥当」と結論づけている。

 国の要領改正を受けて県は条例改正に踏み切った。生活衛生課は「事前に県公衆浴場業生活衛生同業組合に説明し、反対はなかった」と話す。

 利用者も理解を示す声が多いようだ。年に数回利用する鹿児島市の主婦(46)は、銭湯の女湯で小学生の男の子を連れた友人とたまたま会った経験がある。「普段から顔を合わせ、男の子も自分のことを知っている間柄なので抵抗があった。男女とも物心ついた異性の子がいると入りづらいのでは」と引き下げを支持する。

■子どもの発達「一律でない」

 一方、改正を見送った鹿児島市は、同組合鹿児島市支部に話を聞いたところ「7歳児が1人で入浴するのは安全面で難しい」という声があったと説明する。同市生活衛生課は「ひとり親家庭や子どもに障害がある場合など配慮が必要なケースもある」と話す。

 ほかの中核市とその所在する県の対応を調べたところ、改正する自治体が少数だったこともあり、先行して引き下げた自治体の状況を踏まえて判断する。

 同組合の永用八郎副理事長・鹿児島市支部長は「7、8歳児の発達は一律ではない。活発な子はけがをしないか不安だし、まだ着替えが難しい子もいる」と話す。

 7歳になるのは小学1年生の途中。番台で学年は聞けても誕生日まで確認するのは困難として「懸念は県にも伝えたつもり。現場が柔軟に対応できるよう、せめて『おおむね7歳』にしてほしかった。鹿児島市が改正する際は考慮してもらいたい」と訴える。