2021/06/23 14:04

ここも、あそこも、キャンプ場盛況 コロナ追い風、密避け楽しむ 夏まで予約ほぼ満杯 鹿児島・北薩地区

若い世代に人気のグランピング施設「吹上浜フィールドホテル」=いちき串木野市湊町1丁目
若い世代に人気のグランピング施設「吹上浜フィールドホテル」=いちき串木野市湊町1丁目
 新型コロナウイルス禍で観光業が大きな打撃を受ける中、北薩地域では多くの人でにぎわっているキャンプ施設が目立つ。以前から続くアウトドアブームに加え、屋外で密閉・密集を避けられる形態が注目され、夏まで予約が埋まる施設もある。受け入れ側も好機と捉え、体験メニューの充実や通年営業など、次の一手に知恵を絞る。

 手ぶらで高級志向のキャンプ「グランピング」が楽しめる「吹上浜フィールドホテル」(いちき串木野市)も高い人気を維持している。昨年9月の開業後、平均稼働率は70%を超え、3月は96%に達した。

 客層は県内の20~30代がメインで、アウトドア初心者が多いという。マネジャーの鳥居崇史さん(40)は「新型コロナで悪影響は受けていない。夏に向け体験型レジャーを充実させていく」と力を込める。

■廃校を活用、Wi-Fi完備

 さつま町の「きららの楽校」はキャンプサイト15区画を備える。閉校になった小学校を活用して開業。校舎内には宿泊所やカフェがあり、Wi-Fi(ワイファイ)も使える。

 オープンした2019年は数人だったキャンプ利用者が、20年は約500人に増えた。川西大輔事務局長(42)は「周辺の自然を楽しめるワークショップをさらに充実させたい」と話す。

 同じ町内の北薩広域公園は、オートキャンプ場11区画、バンガロー8棟に加え温泉もあり、夏休み期間の土曜日は既に予約でほぼ満杯。20年度と19年度を比べると、バンガロー利用者は減ったがオートキャンプは増えた。施設側は感染防止のため屋外を選ぶ傾向にあるとみる。

 6月初旬に家族5人で訪れた薩摩川内市宮崎町の臨床工学技士井村岳さん(31)は「県外に出掛けられない中、子どもと一緒に楽しめる。屋外で食べたり飲んだりするのは気持ちがいい」と満喫した。

 薩摩川内市の藺牟田池に隣接するキャンプ施設でも、20年度の利用者が前年度に比べ1.6倍に増えた。

■夏限定から通年へ

 薩摩川内市は、上甑地区の公営キャンプ場の営業期間を拡大する。

 夏限定で開けていた市有施設「上甑県民自然レクリエーション村」のテントサイトとシャワー施設を、通年開業に変更する準備を進めている。県の施設と誤解されやすかった名称も「薩摩川内市上甑自然公園キャンプ村」に改める。

 昨夏の甑大橋開通で来島者が増え、キャンプ場の問い合わせも寄せられるようになった。期間外の無断利用やキャンプ禁止の場所でのテント泊やたき火が相次ぎ、対応策を検討していた。

 通年利用は9月開始を予定。指定管理する昌和建設(上甑町中甑)の畑朋彦さん(65)は「暑さに耐えかねて、冷房のあるバンガローに移る人が以前から多かった。過ごしやすい時期に楽しんでもらえたらリピーターも増えるのでは」と期待する。
広告