農水副大臣が水稲中止の伊佐・湧水を視察 転作種子や農機補助へ

(2018/05/15 13:00)
川内川を見ながら隈元新市長の説明を受ける礒崎陽輔農水副大臣(中央)=伊佐市菱刈
 農林水産省の礒崎陽輔副大臣は14日、川内川から取水する水田での水稲栽培を中止する伊佐市と湧水町を視察し、転作する農家には新たな種子や農機具のリース代などを補助する方針を明らかにした。こうした農家への対応策は週内にも決定する見込み。
 湧水町の川内川阿波井堰(あばいぜき)では、池上滝一町長がパネルを使い、霧島連山えびの高原・硫黄山の噴火以降に漂着した魚の死骸や川底の汚泥状況を説明した。
 伊佐市の隈元新市長は川内川から用水路に水を引き込む湯之尾頭首工(とうしゅこう)付近で、「断腸の思い。水稲中止は1年だけにしたい」と窮状を訴えた。
 礒崎副大臣は川内川水系の白濁の原因とされる硫黄山付近の汚泥について、内閣府を中心に調査を急ぐ考えを示し、「営農が続けられるように全力を挙げる」と述べた。
 水稲中止に伴い畜産農家が使う稲わらが不足する場合、熊本県からの供給を想定しており、「運送費の助成も検討対象だ」と説明した。
 視察前には湧水町吉松庁舎で県や両市町と意見交換した。三反園訓知事は「ブランド米や土壌を守るため(両市町は)重い決断をした。緊急対策はできるだけ早く出してほしい」と要請した。
 礒崎副大臣は同日、えびの市も視察した。村岡隆明市長によると、長期化の恐れがあるため来年以降も見据えて取り組み、川内川と長江川の合流地点よりも上流から取水する代替水源の整備などを要望したという。

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