フェラーリ×大島紬 世界に一台だけの特別車 “藍色”車体になじむ生地、奄美・製造卸が考案 NYで機織り実演

 2022/05/20 09:15
大島紬など日本の伝統工芸が随所に使われた「フェラーリ・ローマ」=17日、米ニューヨーク(元允謙さん提供)
大島紬など日本の伝統工芸が随所に使われた「フェラーリ・ローマ」=17日、米ニューヨーク(元允謙さん提供)
 イタリアの高級車メーカー「フェラーリ」が日本の伝統工芸を装飾に生かし、世界で一台だけのオーダーメード車を製造した。シートやフロアマットに使われているのは、大島紬製造卸のはじめ商事(奄美市)が古い紬を裂いて織った生地「奄美布」。米ニューヨークのショールームで17、18の両日あった披露イベントでは、元允謙(はじめ・ただあき)社長(40)が機織り機を持ち込み生地製作を実演、注目を浴びた。

 特別仕様の「フェラーリ・ローマ」は、米国の出版社と共同で企画。同社が日本の伝統工芸や職人技を取り入れようと奄美を調査で訪れた際、はじめ商事の技術に興味を示し、その後に生地の発注があった。

 藍をイメージした深みのある青色の車体になじむよう、元さんは藍染めと泥染めの2種類の古い大島紬を使用。細く裁断して指定されたイタリア製の糸と織り直し、丈夫でつやのある新たな生地を生み出した。フロアマット全てのほか、革製シートにしま模様のように使われている。

 元さんは「大島紬や裂き織りの魅力が世界にも通用すると自信になった。着物や服だけでなく今後も新たな可能性を探っていきたい」と話した。