甘み、みずみずしさ抜群 水耕栽培トマト人気 脱サラ男性が独学で研究、市販品で設備手作り 「おいしいトマトを多くの人に」 鹿児島・南九州

 2022/05/23 21:00
人気の水耕栽培のトマト「水の妖精」と「まぁくんトマト」
人気の水耕栽培のトマト「水の妖精」と「まぁくんトマト」
 鹿児島県南九州市川辺町本別府の大久保集落で水耕栽培したトマトが、道の駅や農協直売所などで人気を呼んでいる。集落出身の東政光さん(51)=霧島市隼人=が5年前に脱サラし、独学で工夫を重ねた栽培法。東さんはさらにおいしいトマトをと研究に余念がない。

 連なったハウス2棟の中は防草シートが敷かれ、土は見えない。発泡スチロールの容器をつないだ35メートルの水路が並び、脇から伸びた長さ1メートル半ほどの茎に中玉のトマトが鈴なりだ。

 容器の中は、地下100メートルからくみ上げた水に溶かした養液が循環。根に栄養を補給している。養液に塩分を混ぜるなどして植物にストレスを与えることで、甘みやみずみずしさが増すという。

 昨年1月「まぁくんトマト」「水の妖精」と名付けて地元の「川辺やすらぎの郷」や鹿児島市の「おいどん市場」、一部のスーパーに出荷すると評判を呼び、供給が追いつかないほどの注文が来るようになった。1年目は約2トン出荷した。

 2017年、26年間勤めた半導体メーカーを辞め、興味があった水耕栽培の研究を始めた。本やインターネットで情報を集め、実家近くの畑に建てたハウスで試行錯誤を繰り返した。設備は、ほとんど市販の部品で手作りしたという。

 東さんは「土で栽培するより病気になりにくく、効率的に出荷できる。コストを抑え、おいしいトマトを多くの人に届けたい」と話している。