鹿児島の経済ニュース

 2021/09/15 11:00

修学旅行も、出張も… 望みつないだ3連休、キャンセル続出 ホテル業界「心折れそう」 新型コロナ・鹿児島

感染対策の県の第三者認証のマークを掲げるロビー。臨時休館中、少人数の従業員だけが出入りする=14日、鹿児島市照国町の温泉ホテル中原別荘
感染対策の県の第三者認証のマークを掲げるロビー。臨時休館中、少人数の従業員だけが出入りする=14日、鹿児島市照国町の温泉ホテル中原別荘
 新型コロナウイルスの19都道府県での緊急事態宣言、鹿児島県のまん延防止等重点措置が30日まで延長され、観光業界は需要の低迷が続く。下支えが期待されていた県民向けの旅行割引も休止が長期化。18日からの3連休を前に、「心が折れそう」とホテル関係者は苦しみの中にいる。

 14日、鹿児島市の中原別荘のロビーに人けはなかった。修学旅行の受け入れが中心の同ホテルは8月、感染防止対策の県の第三者認証をいち早く取得。ロビーに認証マークを掲げるが、8月23日から休館し宿泊客の目に触れぬままだ。9月末までの修学旅行の中止や延期は、37校延べ5556人に上る。

 3連休を前に17日から再開予定だが、キャンセルが相次ぎ、残る予約はわずか。中原明男社長(48)は「需要が戻らない状態が続けば、従業員の雇用が維持できるか不安」と話す。食材、飲料や燃料など幅広い取引先への影響も懸念する。

 「街が沈んでいる」と嘆くのは、繁華街天文館にあるホテルニューニシノの西野誠晃専務(47)。6月以降は回復基調にあったが、第5波で再び鈍化、離島はじめ県内の出張客も減り、現在の稼働率はコロナ前の半分ほどにとどまる。「ビジネスの往来が戻らなければ、街は潤わない」とため息を漏らす。

 県民向け割引は8月6日から新規販売、21日からは利用が停止。指宿市内は、予約が入らず週末しか営業できないホテルが目に付く。「にぎわったのはお盆まで。まん延防止の延長で、この3連休も県内、県外客ともことごとくキャンセルになった。心が折れそうになる」と指宿シーサイドホテルの有村純頼社長(48)。今は、県をまたぐ旅行などの行動制限緩和の議論に注目している。「感染防止を徹底したうえで、経済を少しでも回せるルールを」と訴える。

 霧島市のリゾートホテル、アクティブリゾーツ霧島は、現在の稼働率は2~3割で、連休も同程度となる見込み。8月上旬にかけ昨年より好調で推移していたのが一転した。

 田中啓一総支配人(56)は、ワクチン接種が進む11月ごろに、国や自治体の観光振興策も動き出すのを切望する。武者行列を体験するイベントなどを準備中で、「観光需要が戻った時にお客さんが安心して楽しめる環境づくりに力を入れたい」と前を向いた。
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