鹿児島の経済ニュース

 2021/09/18 10:32

求職者の声届くのか 自民総裁選スタート 「コロナ対策早く」「今やることか」ハローワークで聞いた

コロナ禍で倒産や失業が相次ぐ中、求人情報を掲示するハローワーク鹿児島=17日、鹿児島市下荒田1丁目
コロナ禍で倒産や失業が相次ぐ中、求人情報を掲示するハローワーク鹿児島=17日、鹿児島市下荒田1丁目
 17日告示された自民党総裁選は4人の候補者が名乗りを上げ、事実上の次期首相の座を巡る舌戦がスタートした。新型コロナウイルス禍に苦しむ国民の声は政権与党に届いているのか。仕事を求め、鹿児島市のハローワーク鹿児島を訪れる人たちは「早急なコロナ対策こそ必要」「政治家が争っている場合か」と冷ややかに見ている。

 同市の40代男性はこの日、ハローワークに登録した。ホテルの調理師として働いていたが、新型コロナの影響で夏のボーナスが半減。8月で退職した。未経験の業種を含め、幅広く仕事を探す予定という。

 総裁選では各候補が原発再稼働や夫婦別姓などで持論を繰り広げている。男性は「任期満了とはいえ、今やることなのか」と首をかしげ、「苦境の飲食業や過酷な医療関係者、低所得者への支援を最優先するべきだ」と訴えた。

 同市の20代女性は今月から職探しを始めた。総裁選で気になるのは各候補のコロナ対策だが、主張が伝わってこないという。「先の見えない自粛生活で多くの国民が疲れている。ワクチン接種を着実に進め、早く行動制限を緩和してほしい」。

 5カ月かかって仕事が見つかった同市の男性(63)は政府のコロナ対策を批判。「感染が拡大する中での五輪開催など、やることが矛盾していた」とあきれる。「中小企業や地域が活性化する政策を進めてほしい」と注文した。

 ハローワーク鹿児島によると、管内の7月の有効求人数は前年同月比18%増の1万5740人。5カ月連続で増加し、徐々にコロナ前の水準に戻りつつある。ただ、就職件数は同6.4%減の624件で2カ月連続で減少。担当者は「求職者が仕事探しに慎重姿勢になり、就職に結びついていない」と分析する。