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ガチャポンもここまで来た 田の神様人形で地域の文化PR 考えたのは元美大生の地域おこし隊

 2021/12/01 11:06
「田の神様の文化を若い人にも受け継いでほしい」と話す佐野るりさん=伊佐市菱刈前目のまごし市場
「田の神様の文化を若い人にも受け継いでほしい」と話す佐野るりさん=伊佐市菱刈前目のまごし市場
 伊佐市内にある田の神様をカプセルトイにした「たのかんさぁガチャ」が人気を集めている。土でかたどった人形と設置場所の紹介文をカプセルに詰めた。市地域おこし協力隊の佐野るりさん(23)が考案。市内の物産館に自動販売機を設置したところ、1週間で50個が完売した。追加生産に励む佐野さんは「伊佐のいろいろな場所を巡るきっかけになれば」と期待する。

 東京出身で武蔵野美術大学を今春卒業し、6月に赴任した。各地で田畑を守る「たのかんさぁ」の文化に興味を持ったものの、田の神について知らない若者が多かった。「文化が薄れてきている」と危機感を覚え、若い世代にも親しみやすくPRする方法としてカプセルトイを思いついた。

 武士や農民の姿をした4体を3センチほどの大きさにして再現。伊佐で採った土を石こうで作った型に入れて成型し、余分な土を削り落とし、電気窯で焼いた。

 それぞれの像の設置場所や特徴を書いた紙も用意。スマートフォンで記載のQRコードを読み取ると、地図アプリが起動し、ナビが現地まで案内してくれる。

 10月下旬、同市菱刈前目の物産館「まごし市場」に販売機を置き、1個300円で販売。口コミや会員制交流サイト(SNS)などで人気が広がった。

 佐野さんは「仏や神社のご神体ではなく、農民など身近なモチーフが田畑を見守る姿が新鮮だった。田の神様という独自の文化を若い人たちに継承してほしい」と話す。