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学生向け食料無償配布 「生活厳しい」減らない来場者数 コロナ禍でバイト減、物価高も追い打ち 県外に子ども進学のシングルマザーも「1日1食」

 2022/05/16 12:30
食品を受け取る若者たち=鹿児島市下荒田2丁目の県婦人会館
食品を受け取る若者たち=鹿児島市下荒田2丁目の県婦人会館
 ロシアのウクライナ侵攻などを背景にした物価上昇が、鹿児島県内の大学・短大生らにも深刻な影響を与えている。コロナ禍でアルバイト先が減っているところに値上げが加わり、「生活が厳しい」との声も。7日、鹿児島市であった「食材もってけ市」では食品や日用品などが無償配布され、学生たちの行列ができた。

 大学・短大や専門学校、高校受験生、保護者らが対象で、会場の下荒田2丁目の県婦人会館には200人超が詰めかけた。コロナ感染防止対策で米やカップ麺、レトルト食品、缶詰などが袋にまとめて入れられ、一つずつ受け取った。トイレットペーパーや生理用品も渡された。

 鹿児島市内で1人暮らしをする志學館大学2年の女子学生(19)は「本当に助かる。食費を切り詰めるため弁当を作っているが食材が高く、値引き商品を買っている」。家賃は親が負担し、生活費を稼ぐため飲食店のバイトをしているが「ほぼ最低賃金で物価高に見合わない」と訴えた。

 鹿児島大学農学部3年の男子学生(20)はコロナの影響でバイト先がつぶれ、今は系列の飲食店で働く。「前は気軽に食べられた牛丼も高く感じる」と言う。

 この春、県外に大学進学した長男のために並んだ鹿児島市のシングルマザー(46)も。「入学金や授業料は免除されたが、パソコン購入や寮の光熱費などでお金がすごくかかった。自分も生活を切り詰め、1日1食にしている」と話した。

 もってけ市は若者の支援団体「わけもん かごしまミーティング」が主催し、今回が8回目。実行委員長の長野誠さん(30)は「来場者の人数が高止まりしている。厳しい生活を強いられている若い人たちが多い」と指摘した。