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築100年の古民家が匠の技で…大学と工務店が連携、観光拠点にリノベーション

 2022/06/23 11:11
改築した古民家で、地域の食文化を発信する炊事場のある空間=鹿児島市山田町
改築した古民家で、地域の食文化を発信する炊事場のある空間=鹿児島市山田町
 鹿児島市の工務店ベガハウスのグループ会社で、古民家のリノベーションを手掛けるIFOO(八幡秀樹社長)は、鹿児島大学工学部建築学科などと連携し、同市山田町の築100年を超える古民家を改築した。鹿児島の食文化などを観光客向けに発信する拠点として活用する。

 古民家は1917(大正6)年の建築で、敷地面積958平方メートル。「なかまの家」と名付けた。母屋は古い建物の魅力を生かしながら開放的で機能的に改修。付随する土間と馬小屋は多目的なスペースにした。

 今後、訪れる人と地域とを結びつける場所としてIFOOが貸し出す。例えば、炊事場では、県内企業がみそ作り講習など食文化の継承に取り組み、馬小屋は鹿児島の作家の作品展示、防空壕(ごう)のある庭はグランピングといった活用を想定している。

 クルーズ船などで訪れる外国人を含む観光客の呼び込みを目指し、イベントなども開催する。地域に伝わる「鉦踊り」を一緒に踊ってもらう計画もある。

 ベガハウス会長も務める八幡社長は「人口減少で、新しく『ハコ』を作る建築だけでは長続きしない」と3年前にIFOOを立ち上げた。「鹿児島で埋もれた食や手仕事などの文化が観光客を通して世界に広まり、価値が高まってほしい」と話した。

 完成視察会は19日にあり、地元住民らが生まれ変わった古民家を見学した。8月ごろの稼働を目指す。