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家電量販店FCの先駆け「旧カコイエレクトロ」特別清算 ベスト電器→エディオン運営 負債100億円程度か 鹿児島

 2022/06/28 15:00
2021年10月で閉店したエディオン鹿児島本店=21年9月、鹿児島市加治屋町
2021年10月で閉店したエディオン鹿児島本店=21年9月、鹿児島市加治屋町
 家電販売などのカコイエレクトロ(鹿児島市)から商号変更したアリウム商事が、東京地裁から特別清算の開始命令を受けたことが27日、分かった。14日付。県内でベスト電器の運営を始めた家電量販店の先駆け的な存在だったが、販売競争の激化もあって業績が悪化していた。

 民間信用調査会社の帝国データバンクなどによると、カコイは3月に社名を変更するとともに、株主総会で解散を決めた。負債総額は2021年6月時点で約127億円だが、東京経済によると最終的な額は100億円を割る見通し。債権者は金融機関のみになる。

 カコイがベスト電器の後に運営していた既存のエディオン9店舗は、昨年11月にカクイックスブリッジ(鹿児島市)が承継して営業を続けている。

 カコイは1959年9月、前身の鹿児島新日電販売として設立。70年にベスト電器とフランチャイズ契約を結び、ピーク時の97年8月期には228億円の売上高があった。しかし、90年代後半からケーズデンキやヤマダ電機、ビックカメラなどの進出が相次ぎ、競争が激化した。

 2013年にエディオンにフランチャイズ契約を切り替えるなど経営改善を図ったが、多額の借り入れも重荷となった。21年10月には鹿児島本店を閉店した。東京経済の担当者は「大型店の進出に合わせるように増床など進めて対抗しようとしたが、思うように売り上げは増えなかったようだ」と話す。

 九州経済研究所の福留一郎経済調査部長は「地場の中小がメインだった県内で、大型店を仕掛けていった先駆け」とし、今後の業界について「ネットの台頭もあり、価格競争だけでは企業の体力は消耗する一方だ。顧客とのコミュニケーションなど高齢化が進む地方ならではの生き残り策もある」と指摘した。