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日中国交正常化50年 冷え込む関係「民間交流で改善を」「両国は切っても切れない」 鹿児島県内関係者

 2022/09/30 12:44
訪中時の写真を前に「若者同士の交流を増やすことが一番大事」と話す海江田順三郎さん=鹿児島市
訪中時の写真を前に「若者同士の交流を増やすことが一番大事」と話す海江田順三郎さん=鹿児島市
 日中国交正常化から50年の29日、両国にゆかりのある鹿児島県内の関係者は民間交流の重要性を訴え、冷え込む日中関係の改善に期待を寄せた。

 「50年前は戦争で日本を恨んでいる国という認識しかなかった」。県日中友好協会会長の海江田順三郎さん(94)はかつての中国の印象を振り返る。その後、鹿児島市の訪中親善使節団への参加をきっかけに交流を深め、「中国にも日本人に親近感を持つ人はいる」と気付いた。

 互いにけん制し、軍備を強化し合う近年の日中は「戦時中と似てきた」と感じる。「民が官を補うことが大事。都市同士や市民の交わりを盛り上げ、友好ムードをつくらないといけない」と力を込めた。

 24年前から鹿児島の企業と中国をつなぐ同市の海外進出支援コンサルタント村田秀博さん(66)は「政治的に違いがあっても、個々は信頼できる人が多い」。鹿児島は中国との輸出入が盛んだといい、「両国は切っても切れない。50年の節目を機に、これまで築いた人脈を生かして関係を発展させたい」と話した。

 ハルビン出身の康上賢淑(こうじょう・しおん)鹿児島国際大学教授(62)は「国同士が対立ではなく協力し、温暖化や災害といった地球規模の問題に立ち向かうべきだ」と指摘する。「中国人は日本を旅行していい印象を持った。日本人も中国を訪問し、もっと知ってほしい」と望んだ。

 鹿児島市で中国語教室を開く大連出身の滕詩佩さん(33)は「中国ドラマの影響や仕事上の必要性から、習いたい人が増えている」と実感する。「民間交流で互いの理解を深め、平和で友好的な関係をつくっていけたら」と願った。